自動車ニュース
沖縄県、路線バスに改造電気バスを導入 9月から実証を開始 (2/2)
一番苦労したのが「バッテリの搭載方法(位置決め)」と説明し、既に本土で使用された中古バスを沖縄で再活用している中から今回の車体を選択した。「10数年経過している車体のため部品の欠品もあり経年劣化も考慮して前後軸重配分には特に神経を使っている」を開発の苦労を話した。  
 また既存のバスのクラッチと変速機はそのまま流用し新規の部品を作成しない事でコスト低減を図っている。改造期間は約6ヶ月で開発費用などは総額で約1億超えた。
スペックは、150kwのモーター1基を搭載し、オリジナルのラジエターで水冷式。
バッテリーは12kwのリチウムイオンを4基搭載し48kwで重量は400kgを超えた為、最後尾の乗車シートを取り払い、バランスを見て配置した。
市街地走行距離は計算上で50km(エアコンoff)、40km(エアコンon)、実効値としては45km(エアコンoff)、35km(エアコンon)程度。
バッテリーチャージは急速充電器(チャデモ方式)で1時間(充電用インバーターは2基搭載)、通常充電は8時間で満充電。現在のところ急速充電は那覇バスターミナルに1基のみ設置されている。

【主要諸元】
ベース車
メーカー  いすゞ自動車株式会社
型式・名称 KC-LR333J 改 ・ LR JOURNEY K ワンステップバス
全長×全幅×全高 8,990×2,295X3,005 mm
車両重量 7,460 kg
乗車定員 54 人(座席21+立席32+乗務員1 人)
車両総重量 10,430 kg
最高速度 80 km/h (5 速)
最小旋回半径 7.4 m
一充電走行距離 44 km (A/C 未使用時 電池容量を全て使用した場合の市街地走行計算値)
電動機形式 米国UQM 社製 交流同期電動機(永久磁石式同期型モータ) PP150
最大出力 150 kW
最大トルク 539 Nm
登坂能力 12%登坂可能
制御装置 IGBT インバータ (モーターとセット)
駆動方式 後輪駆動
トランスミッション 5 M/T
タイヤ(前・後) 245/70 R19.5-136/134J
充電器 車載式普通充電器 及び、急速充電器(CHAdeMO)対応
電池種類・容量 米国EnerDel 社製 リチウムイオン電池・48kWh