自動車ニュース
利用者とバスの未来を考える会「バス/ LRTの役割」
利用者目線で新たな活躍シーンを考えよう 〜貸切・路線バス〜

 普段みなさんは、どのような公共交通機関を利用しているだろうか。電車、地下鉄、バス、路面電車、タクシー、飛行機、船…。現在、あらゆる種類の「足」が私たちの移動を支えている。その中で、この会が注目するのその名の通りバス。第2回目となる今回は、テーマを「利用者目線で新たな活躍シーンを考えよう〜「貸切・路線バス」」とし、バスの可能性や課題について考えていく。
パネラーに迎えたのは、全国バスマップサミット実行委員会の岡将男氏(NPO法人 公共の交通ラクダ(RACDA)会長)、菅井直也氏(広島BRT 研究会代表 広島文教女子大学教授)、谷田貝哲氏(バスマップ沖縄 主宰)の3名。それぞれの実践と想いを持ち寄り、議論が展開された。コーディネーターは森栗茂一氏(大阪大学コミュニケーションデザインセンター教授)が担い、会場を盛り上げる。
さて、そろそろ会の様子をのぞいてみよう。

20年前と変わらない課題
菅井直也氏(広島文教女子大学教授)

 20年前も今も、情報提供の乏しさという課題は何も変わっていません。複雑な路線図、目的地にいつたどり着くかわからない時刻表、行き先のわからないバス停の表示など、多くの問題を抱えています。変わったことといえば、路線の削減や社会の世情…。
この状況を打破し、事業者を勇気づけるために何ができるでしょう。バスを利用する人は子どもから飲み屋帰りの大人たちまで多岐に渡り、ニーズも異なります。それぞれに合った情報と提供を充実させる必要があります。路線があれば、自然に乗ってきてくれるというわけではありません。上手な広報が求められるのです。
そして、他の交通機関の顧客は、こちらの顧客でもあります。交通に関わる異なる業種同士が連携することで、新しい施策を打ち出していくことができるはずです。

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