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電欠トラブルをサポート EV用移動充電車「Q電丸」を開発
急速充電車「Q電丸」
 街中で見かけることが多くなった電気自動車(EV)。その一方で、1回の充電で走行できる距離や充電施設不足などに不安を感じている人も多い。
 そうした心配を解消しようと、事業用車両のタイヤ・ホイル販売、メンテナンスなどを手がける三輪タイヤ(京都市山科区)は昨年10月から、電気自動車(EV)用移動急速充電車「Q電丸」の運用を始めた。
 1台のトラックに「発電」「蓄電」「充電」の機能を備え、バッテリー切れ(電欠)を起こした場所に駆けつけて充電することができる。今後、EVの普及に伴って増えることが想定される電欠トラブルをサポートする。

タイヤ出張サービスから生まれた
 Q電丸は、同社がこれまで展開してきたタイヤサービスカーを使った出張サービスの発想から生まれた。「固定充電器の数が増えていっても、どこでバッテリー切れを起こすか分からない。タイヤと同じ。どんなに良いタイヤをつけても、パンクして自走できなくなると、助けを求めることになる。そのような時にサービスカーで現場まで行き、タイヤの交換をするサービスを行っています」(三輪智信社長)
 ではなぜ、このような事業に挑戦したのか三輪社長に経緯を聞いた。

熾烈な競争環境
 父が商売を始め、私は2代目です。大学を卒業後、サラリーマンをしていましたが、「家業を継いでほしい」ということで、平成2年に帰ってきました。
 私達の事業はタイヤメーカーの下にあるタイヤの販売会社から商品を仕入れる形ですが、そのタイヤ販売会社がリテールをやり出している時期でした。一つは超円高だった時で、輸入タイヤが入ってきて、大手の量販店がプライベートブランドとして販売し始めました。
 国内メーカーはシェアを落とさないために、リテールをはじめるきっかけになりました。しかし、我々のようなタイヤ専門店にとっては、直営店と競争になるわけです。2代目として帰ってきた時にびっくりしたのは、仕入れ先の販売会社とある意味ライバル。こちらの値段やボリュームといった情報は筒抜け。
 一方、販売会社の情報は何も分からない状況です。人材面、資金面でも負けてしまうので、専業店は店を閉めるしかないと感じ、父親に告げました。

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