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忘れ物防止システムを開発、年度内に全車種導入  国際自動車
 kmホールディングスグループの国際自動車(東京都港区)は9月9日、イデアクロス(東京都中央区)と共同で「タクシー忘れ物防止システム」を開発したと発表した。
 9月中旬から実車に搭載した実証実験をスタートさせ、2013年度中に全車両へ導入する考え。国際自動車によると、タクシー車両に同システムを採用するのは世界初の試みで、今後、タクシー業界全体の忘れ物軽減に貢献することを目指す。
 タクシーの運転席と助手席の下、天井、トランク内に設置した4台のカメラで、乗客の乗車前と降車後に撮影された画像を分析することにより忘れ物を検知し、ドライバーにアラームで知らせる仕組み。タクシーでの忘れ物は、後部座席での財布や携帯電話といった小物が大半を占めるが、鞄などを忘れるケースが多いトランク内の荷物も検知することができる。カメラにはプライバシー保護の観点から、乗客の顔などを認識できないよう配慮した。
 乗客が車内に忘れ物をするケースは年々増加。公益財団法人東京タクシーセンターによると、2012年度には5万3346件の問い合わせを受け付けた。同センターに問い合わせない乗客やタクシー会社に直接連絡したケースは含まれておらず、実際の忘れ物はこの数字を大きく上回るという。