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ホンダ、サブフレーム開発が大河内記念技術賞を受賞
ホンダのアルミニウム合金とスチールという異なる金属を連続接合する技術、摩擦かく拌接合(Friction Stir Welding 以下、FSW)を適用したハイブリッドサブフレーム開発技術が、公益財団法人 大河内記念会の「第60回大河内記念技術賞」を受賞した。

燃費向上を目的に車両の軽量化を目指すなかでFSWに着目、これまで困難とされてきたアルミニウム合金とスチールの異種金属を連続接合する技術を開発。軽量化と高剛性化を達成したハイブリッド構造フロントサブフレームとして、2012年9月に発売した北米仕様の「アコード」から採用している。この接合技術では、スチールに重ねたアルミニウム合金の上から加圧しながら回転ツールを移動させることで、アルミニウム合金とスチールの間に安定した金属結合を新たに生成させて接合する。これにより、従来のアーク溶接と同等以上の強度での接合が可能となった。
この技術により、従来のスチール製サブフレームに対し25%の軽量化を達成して燃費向上に寄与するとともに、接合製造時の電力消費量も約50%削減。さらに、この技術を用いてサブフレームとサスペンション取り付け部の構造を変更し、取り付け部の剛性を20%向上するなど、車両運動性能の向上にも貢献している。

FSWを行う場合は大型装置を用いる手法が一般的であったたが、ホンダはより汎用性の高い産業用ロボットを用いたFSW連続接合システムを開発し、量産車への適用手法を確立している。なお、このシステムはアルミニウム合金同士の接合にも流用が可能だ。

大河内記念会公式サイト
http://www.okochi.or.jp/hp/top.html