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富士通テン、第46回市村産業賞の「貢献賞」を受賞
株式会社富士通研究所(神奈川県川崎市 代表取締役社長:富田達夫)と富士通テン株式会社(兵庫県神戸市 代表取締役社長:重松崇)は、公益財団法人新技術開発財団が主催する「第46回市村産業賞」において「ドライバーの安心・安全を支える全周囲立体モニタの実用化」で「貢献賞」を受賞した。
受賞技術は、ドライバーの視界を補助する周辺監視システム「マルチアングルビジョン™」として富士通テンが提供し、自動車メーカーが採用しているもの。

新技術開発財団では、科学技術の進歩、産業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野の進展に多大な貢献をした個人またはグループを表彰する市村産業賞を定めている。なお、贈呈式は、4月18日にホテルオークラ東京(東京都港区)で行われる。

これまでも自動車の後方発進時の対人事故軽減やドライバーの駐車サポートを目的とした車載カメラモニタシステムが製品化されていたが、さらなる安全・安心を目的として、より広い視野で死角なく表示できる技術が求められていた。
今回の技術は、従来製品の技術とは異なり、3次元グラフィックス処理技術を用いて、4台の車載カメラの映像から車両周辺だけでなく遠景まで含む広範囲の状況を全周囲立体映像として合成し、ドライバーが見たい方向から自由に滑らかに視点を動かしながら表示できる「全周囲立体モニタ技術」を開発した。
これにより、従来製品では不可能だった広い視野と周囲の物体の視認性向上が実現でき、周囲の物体と車両の関係を適切な視点位置から分かりやすく表示することが可能になり、特に、交差点での巻き込み確認や車線変更での後方確認など、新たな運転支援画面の生成に役立ち、ドライバーの安全運転を一層効果的に支援する。