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ホンダ、信号情報活用運転支援システムの公道実証実験を4月開始
ホンダは、これまで参画してきた新交通管理システム(UTMS:Universal Traffic Management Systems)の研究開発の一環として、栃木県警察、一般社団法人UTMS協会と連携し、2014年4月に栃木県宇都宮市で信号情報活用運転支援システムの公道実証実験を開始する。実験では、同システムの実用化に向けた最終検証として、システム全体の機能および効果を、大規模で長期的な公道実走により検証する。

信号情報活用運転支援システムは、道路脇に設置された「高度化光ビーコン(近赤外線技術を応用した、走行車両の車載装置との双方向通信機能と車両感知機能を併せ持つ装置)」から取得できる信号情報と、自車の位置や速度の情報を用いて、信号のある交差点での円滑な運転を支援するシステムだ。前方にある交差点を青信号で通過できる場合には、推奨速度が車両のディスプレイに表示され、ドライバーはその速度を維持することでスムーズに交差点を通過できる。赤信号のタイミングに重なり通過できない場合は、ディスプレイにアクセルOFFを促す表示がされ、ドライバーは早期に減速を開始することができる。さらに、信号待ちでの停止中には、赤信号の残り時間が表示され、発進の遅れを防止する。このシステムにより、信号交差点を通過する際に不必要な加減速が減り、交差点事故の未然防止や、実用燃費の改善が期待されている。

この実験では、宇都宮市近郊の5路線を実験路線として、当該路線を走行するホンダ従業員の通勤車両など、約100台を対象にシステムに対応する車載機を搭載し、2014年4月からおよそ1年かけて、安全に関わる急減速や急加速などの車両挙動の変化、CO2低減や燃費改善効果、交通流への影響を検証する。その検証結果をさらなる研究開発に活かし、商品化を目指す。


<実証実験概要>
期間:2014年4月から約1年間
実験路線:宇都宮市近郊の5路線
対象車両:当該路線を走行するホンダ従業員の通勤車両など約100台
検証項目:
 1.安全性に寄与する車両挙動の変化を評価(急減速・急加速の低減など)
 2.CO2の低減や燃費改善効果
 3.交通流への影響(旅行時間、交通量など)