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日産と佐川急便、100%電気トラックの実証運行を実施
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)と佐川急便株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:荒木 秀夫)は、 100%電気トラック「e-NT400テストトラック」の実証運行を、今夏2か月間にわたり実施しました。

佐川急便は、物流業における環境負荷の低減に向け、地球温暖化防止をはじめ、さまざまなテーマに対し、ハード面(物的対応)とソフト面(教育・啓発)を組み合わせて取り組んでいます。これまでも、天然ガストラックをはじめとする低公害車を積極的に導入するなど、環境負荷の少ない車両の活用に取り組んでいます。今回の実証運行では、佐川急便は日産が貸与する「e-NT400テストトラック」のモニター車を活用し、その実用性を検証しました。実証運行中に実際に使用したドライバーからは、ゼロエミッション車の強みである、騒音や振動による負担が少ない点や加速性能が高い点などが評価されていました。日産は、今回の実験で得られたデータをもとに、走行性能や充電の運用などに関する検証を進め、今後の開発に生かします。佐川急便では、今後も新技術などによる低公害車の開発に積極的に協力するとともに、環境負荷低減に向けて様々な取り組みを行っていきます。

100%電気トラック「e-NT400テストトラック」は、小型トラック「アトラス」をベースに、「日産リーフ」のコンポーネント(モーター、バッテリー)を最大限活用した電気自動車(EV)システムを搭載し、画期的なゼロエミッションの小型トラックとして将来の量産化を目指しています。また、排気ガスを一切出さないことから、都心部のエンジン車乗り入れ制限のあるエリアでも走行可能なほか、低騒音であることから、深夜の時間帯でも運行し易い車両となっています。さらには、80kWの電動モーターと高出力・大容量のリチウムイオンバッテリーにより、振動が少なくスムーズな加速と乗り心地を実現し、ドライバーにも優しいトラックとして新しい運転感覚を提供します。今回のモニター車は、JC08モードでの航続可能距離が約62キロとなり、更に、30分間で容量の80%まで充電可能な急速充電機能を内蔵しています。

日産は、ゼロエミッション領域におけるリーダーとして、「日産リーフ」をはじめとする乗用の電気自動車に加え、小型商用バン「NV200 バネット」をベースとした電気自動車「e-NV200」を2014年6月に欧州に投入、今秋には日本市場での発売も予定しています。加えて、EVの開発を行うだけではなく、EVを普及させ持続可能なモビリティ社会を構築するために、リチウムイオンバッテリーの生産・リサイクル・二次利用から、充電インフラの整備、内製急速充電器の開発にいたるまで、多岐にわたり包括的な取り組みを行っています。さらに、ルノー・日産アライアンスとして、世界各国の政府や自治体、企業などと、既に100件を超えるゼロエミッションモビリティに関するパートナーシップを締結しています。