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近畿自動車無線理事会、「タクシー活性化に無線は不可欠」
近畿自動車無線協会(坂本克己会長)は4月24日、ホテルグランディア大阪で理事会を開き、5月22日の平成27年度通常総会に提出議案の新年度事業計画、同予算、役員の選任、永年勤続会長表彰など全議案を原案どおり了承した。

坂本会長は「デジタル化も期限があり、近畿ではほどほどの進捗にある。期限があり協力を願っておきたい」とした。そして「IP無線も我々の自営無線も同じ家に住んでいる。IPも我々も制度要求、金額要求などしていかなければならない。大きな近畿無線協会が数の力で要望、要求する中で達成することを認識し共有しあいたい」とIP無線事業者の協会加入をもとめた。さらにデジタル化移行推進策としての低利子融資制度の活用、現行の高齢者雇用安定助成金制度等について述べた後「単に自社の経営効率を上げるための合理化策だけではなく、地域の利用者に対してタクシー無線こそが街の警察、消防署、市役所という防災、防犯としての日々の活動の中で高い認識と評価を頂戴しているわけです。このことが国から低金利でお金を借りられる。国の助成金が丸々入るのはタクシー無線だけ。こんな制度は他の運輸業にない。トラックの運輸助成交付金は元は我々のお金であります。活性化と言われるが無線がなければ出来ない。タクシー無線が非常に重要であることが分かる。先日、神戸の地域協議会で、吉川副会長(兵タ協会長)が『今は(業界の)蘇生だ』と言っていたが良いことを言った。活性化はまだ早い。まさにかつてのごとく蘇えること。色々申し上げたがタクシー業界の活性化には無線が不可欠」と挨拶した。

 近畿地区のデジタル化は、本年3月末まで194会員中、125会員が要望・申請中で全会員の64.4%、移動局は69.6%と7割弱の予定となっている。一方、アナログ事業者は、69会員、6千153局で、平成28年5月末までのデジタル完全移行に向け積極的な推進を求めている。

27年度の事業計画で5年毎の一斉再免許(H28年6月1日)を迎えることから、無線局運用改善の推進、携帯IP無線の継続協会加入と全国IP組織委員会との連携を密にした取り組みを展開することにしている。

5月和歌山市で開く通常総会に向け、岩橋正典副会長が歓迎挨拶、また今期で退任の牧村史郎副会長も謝辞を述べ終了した。