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ヤマトと岩手北バス、路線バスを活用した「貨客混載」を開始 (1/2)
岩手県北自動車(以下岩手県北バス)とヤマト運輸は6月3日、バス路線の生産性向上による路線網の維持と物流の効率化による物流網の維持を主な目的として、同日より、路線バスで宅急便を輸送する「貨客混載」を開始すると発表しました。

「貨客混載」を開始する路線バスは、岩手県盛岡市と宮古市を結ぶ「都市間路線バス」および、宮古市内から同市重茂半島を結ぶ一般路線バス(以下、「重茂路線バス」)での導入となり、後部座席を荷台スペースにした開発車両で運行いたします。

1.背景
近年、全国各地の中山間地域等で高齢化や過疎化が進む中、岩手県においても人口約130万人のうち、約100万人が、盛岡市や北上市など内陸部に居住しており、中山間地域等では高齢化や過疎化が進んでいます。そうした中山間地域等の住民にとって、通院や買い物などに利用する路線バスなどの公共交通ネットワークの重要性が高まっています。一方、交通業界では乗客数の減少などから路線網の維持が困難になるケースが増えてきており、路線網を維持するための生産性向上が課題となっています。物流業界においても、長距離トラックのドライバー不足などから物流網の維持が困難になるケースが増えてきており、物流網を維持するための物流の効率化が課題となっています。

岩手県北バスは、岩手県北エリアを中心とした広域のバス路線網を展開しており、中山間地域も多く含まれる中において自治体と緊密に連携を図りながら、効率的で長期持続可能な公共交通体系の構築に向けて取り組んでいます。

ヤマト運輸は、全国各地の企業や自治体と連携し、「見守り」や「買い物支援」などのサービスを提供する「プロジェクトG(Government)」を推進しており、岩手県においても、高齢者の見守りと買い物支援を組み合わせた「まごころ宅急便」を展開し、地域に根ざしたサービスを行っています。

このたび、岩手県北バスとヤマト運輸は相互連携を図り、バス路線の生産性向上と物流の効率化を実現するために、路線バスを活用した宅急便輸送「貨客混載」を開始します。