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ボルボ・カーズとUberが自動運転車の開発で提携
ボルボ・カーズ(以下、ボルボ)とUberは、 ドライバーレスの完全な自動運転までを含む、 最新の自動運転テクノロジーの開発に対応できるよう、 新しいベース車両を開発するジョイントプロジェクト立ち上げの合意に達したと8月19日に発表しました。 このベース車両はボルボ・カーズによって生産され、 Uberがボルボから購入します。 ボルボとUberはこのプロジェクトに3億USドル(約300億円)を出資します。

Uberとボルボは、 同一のベース車両を自社の自動運転車戦略の次のステップに活用します。 Uberが自社開発した自動運転システムをボルボのベース車両に適用し、 またボルボは同じベース車両を、完全な自動運転を含む自社の自動運転戦略の次世代車として用います。

ボルボとUberのプロジェクトは、 自動車業界にとって重要なステップです。自動車メーカーがシリコンバレー発の新規参入企業と提携することは、 世界的な自動車産業がニューテクノロジーの到来を受けて進化していくことを明確にしています。この提携は、長期的パートナーシップを視野にいれたものです。

ボルボのCEO、 ホーカン・サムエルソンは、「ボルボはアクティブ・セーフティと自動運転テクノロジー開発のリーダーであり、 他に類をみない安全性への信頼性を誇るブランドです。 私たちは、 リーディングテクノロジー企業の一つであるUberをパートナーとして選んだことをとても誇りに思っています。 この提携により、 ボルボは自動車産業のテクノロジー革命の中心となるでしょう」と述べています。

新しいベース車両はボルボの新世代プラットフォームスケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA:Scalable Product Architecture)を元に開発されます。 SPAは世界で最も先進的なプラットフォームの一つで、 現在では、ボルボのトップモデルであり多くの賞を受賞したXC90を始め、 プレミアム・セダンのS90、 そしてプレミアム・ワゴンV90でも採用されています。

SPAは、ボルボが2010年に開始した、110億ドル(約1兆円)もの投資による構造改革から生み出されたプラットフォームです。また、次世代の電気自動車や、コネクティビティ開発にも対応できるよう設計されています。これらの将来の変化に対応できる可能性にUberが着目しました。

開発作業はボルボのエンジニアとUberのエンジニアとの緊密なコラボレーションによって行われます。このプロジェクトによりSPAプラットフォームに拡張性を与え、一般道での自動運転走行において必要とされる安全性や冗長性、またその他の新しい機能を追加していきます。