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交通関係環境保全優良事業者表彰式─近畿運輸局
平成28年度交通関係環境保全優良事業者表彰式(主催:近畿運輸局、後援:近畿陸運協会)が9月2日、大阪市中央区の大阪歴史博物館で開かれ、富士運輸(株)(松岡弘晃社長、奈良市)、横浜冷凍(株)(西山敏彦社長、横浜市)、京都市の南太秦自治連合会(高岡宏行会長)/同右京区役所(西田哲郎区長)の3団体が受賞した。

記念講演は、山田忠史・京都大学経営管理大学院准教授が「環境と物流を考えるとは」と題して講演した。

受賞者の事例発表では、富士運輸(株)は、GPS活用の車両管理システムの独自開発で空車率の削減、アルミホイル、省燃費タイヤ、大型天然ガストラックの導入でCO2の削減。横浜冷凍(株)は、大阪市の夢洲物流センターの屋上に大型太陽光発電システム(630kW)を設置、年間388tのCO2削減を達成したなど。京都市の左京区役所と南太秦自治連合会は、市バス路線(70号系統)の開設を契機に地域住民主体となった利用促進と利便向上のモビリティ・マネジメントの取り組みを実践。

山田氏は「物流関連の環境対策は、1. 発生源での対策(低公害車、モーダルシフト等)、2. 運用対策(共同輸配送、エコドラ等)、3. 社会基盤(インフラ)となる。しかし、物流消費は不可欠である。業界、行政、研究機関が一体となって”かしこい”消費者になってもらうことが重要。一方、3者の意識・態度も重要」とした。

最後に斉藤峻彦氏(近畿大学名誉教授)をコーディネーターに長坂悦敬氏(甲南大学学長)、土井勉氏(大阪大学特任教授)をコメンテーターに、受賞者をパネリストとしてパネルディスカッションがあった。