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タクシー無線高度化セミナー ─近畿自動車無線協会
近畿自動車無線協会(坂本克己会長)は11月24日、大阪府の太閤園において「ICTのり活用によるタクシー無線の一層の高度化を目指して」と題し、タクシー無線高度化セミナーを開催した。

坂本会長は冒頭「ITS、自動運転といわれているが、これから将来どのようにやっていくのかお話いただく。これまでタクシー無線を50年やってきたが、移り変わる各地方の、タクシーをお乗りになる方に間違いなく迅速に配車するサービスを行ってきた。常に厳しい中で効率の良い仕組みをなんとかしてつくろうと、生産性の向上を目指し、制度や基準を総務省と共に導入してきた。半世紀経ち、一番の問題はドライバーが集まらないこと。これを解決するためにもタクシー無線が良くなっていかなければいけない。何をやってもIPの波は来ている。本日の講演で、これからの役に立つような良い講習会となるようお願いする」と挨拶。

講師の菅沼英明・トヨタ自動車(株)コネクティッドカンパニーITS企画部は「Connected Carの最新動向と将来展望」と題して、つながる車について述べた。走る、曲がる、止まるの基本的な機能に「つながる」が加わり、衝突被害軽減ブレーキなどの自律系安全システムに加え、ITSによる車車間、路車間の通信が重要だと述べ、また自動運転に対するトヨタの考え方として「Mobility Teammate Concept」を挙げ、街や社会とつながることについても言及。Ha:mo(低炭素交通システム)の紹介を行った。

続いて階有良・KDDI(株)技術開発本部技術戦略部研究開発グループが「タクシー事業における多言音声翻訳システムの活用」と題して、鳥取などで行われている多言語音声翻訳システムを活用した訪日外国人向け観光タクシーでの社会実証の模様や今後の取り組みについて紹介した。

最後に岡崎邦春・一般社団法人全国自動車無線連合会専務理事が「タクシー無線の高度化の取り組み」と題してタクシー無線のデジタル化の取り組みと今後の移動体通信の高度化の動向に関して、IoTや自動運転の展望を交えて述べた。