自動車ニュース
年頭所感─兵庫県警察本部 交通部長 出口弘也
新年明けましておめでとうございます。

皆様には、ご家族ともども穏やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、旧年中の兵庫県内における交通事故情勢でありますが、一昨年に比べまして、人身事故件数、死傷者数とも減少しておりますが、依然として、全事故死者数のうち約半数が65歳以上の高齢者で、その多くは歩行中、特に道路横断中に発生していることが挙げられます。

また、全国的に高齢運転者による悲惨な交通事故が相次いで発生しており、県内においても高齢運転者対策が喫緊の課題となっております。

このような交通情勢の中、本年3月に改正道路交通法が施行され、信号無視等の一定の交通違反をした75歳以上の高齢運転者に対しては、臨時認知機能検査や臨時高齢者講習を義務付ける制度と、貨物自動車による交通事故防止を図るため、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満の車を準中型自動車として区分し、18歳以上の方から取得できる準中型免許が新設されます。

県警察としましては、これら改正道路交通法の円滑な施行のほか、飲酒運転の根絶に向けた対策、後部座席を含む全席シートベルト・チャイルドシートの正しい着用の徹底、悪質・危険な自転車運転者の指導取締り等、交通情勢を取り巻く諸問題に的確に対応するとともに、夜間等における交通事故対策としまして、早めのライト点灯やハイビームの適切な使用についても広報啓発活動を推進してまいります。

悲惨な交通事故を減少させるために重要なことは、県民一人一人が交通事故を「身近な問題」と捉え、交通安全意識を今以上に高めていただくことであります。

皆様方には、全席シートベルトの着用の徹底をはじめとした交通ルールを遵守していただき、高齢歩行者などに対する思いやりを持った優しい運転など、安全運転に努めていただきますようお願い申し上げます。

また、職場や地域、ご家庭で交通安全について話し合い、交通安全意識の高揚に努めていただくなど、「安全・安心・快適な交通社会の実現」に向けてご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

結びになりますが、本年が皆様方にとりまして幸多き年になりますことを心から祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。