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兵ト協、第47回物流セミナー
兵庫県トラック協会(福永征秀会長)は10月25日、ANAクラウンプラザホテル神戸で第47回物流セミナーを開いた。

福永会長は冒頭「トラック運送業界においてはドライバーの確保が難しい状況。輸送力の確保など課題がある。また少子高齢化進んだ昨今、働き方改革が求められている。われわれの業界は労働生産性が非常に低い。その状況の中、安倍内閣が生産性向上国民運動推進協議会を立ち上げ、トラック業界も取引環境・長時間労働改善に向けた協議会を立ち上げている。安全を最優先とした輸送ニーズに応えられるようにしたい。そのためにも、荷主の皆さまにご理解をいただきたい」と荷主の協力を求めた。

その他、来賓として岡田研二・神戸運輸監理部兵庫陸運部長、木戸一雅・兵庫労働局労働基準部監督課監察監督官、松元美智久・兵庫県警察本部交通部長の3人があいさつした。

講演では、松尾武文・近畿運輸局自動車交通部貨物課長が「トラック運送事業における『働き方改革』の最近の動き」と題して話した。労働時間が他職種より約1〜2割長いことや年間賃金が約1〜3割低いこと、人手不足や高齢化などトラックドライバーの現状を説明した後、荷待ち時間の削減や荷役の機械化、ITの導入など長時間労働是正のための環境整備を提示。また標準運送約款の改正に伴い、運送時間以外の荷待ち・積み込み・附帯業務を料金として区別するなど運賃・料金の適性収受についても説明した。

続いて、佐々木常夫・佐々木常夫マネジメント・リサーチ社長(元東レ取締役)が「ワーク・ライフ・バランス」について講演を行った。「長時間労働をしていることに対するプロ意識が足りない。羞恥心が欠如している」と述べ、生産性向上のためにはタイムマネジメントがすべての基本だとした。仕事の進め方の基本として1. 計画主義と重点主義、2. 効率主義、3. フォローアップの徹底、4. 結果主義、5. シンプル主義、6. 整理整頓主義、7. 常に上位者の視点、8. 自己主張の明確化、9. 自己研鑽、10. 自己中心主義の10点を挙げた。