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人権啓発研修会を開催
兵庫運輸業界人権問題推進連絡会主催の人権啓発研修会が12月6日、兵庫県自動車整備会館で開催され、バス・タクシー・トラック・整備業界などから多くの参加者が集まった。昭和23年12月に世界人権宣言が採択されたことを記念し、日本では12月4〜10日を人権週間と定め全国でシンポジウム・啓蒙活動が行われている。

主催者を代表して兵庫県バス協会の中澤秀明専務理事は「今回の研修を通して、一人ひとりが支えあいながら共に生きる精神を共有し、誰もが安心して生きる社会を実現するという意識を持ち、差別のない社会になっていくことを願う。」と挨拶。

また岡田研二・兵庫陸運部長は、「『人権』と聞くと堅苦しく、難しく考えがちだが、世界人権宣言の原点に立ち返り、お互いに相手を思いやる気持ちを大切にして日常生活の中で取り組んでほしい。また、研修会を通して人権の大切さをさらに理解し、深めてほしい」と述べた。

研修会は(公財)兵庫県人権啓発協会の吉田忠義氏が「人権文化あふれる職場づくり」と題して講演した。吉田氏は、特に近年増加しているスマホなどを介した誹謗中傷について問題視する一方で、パワハラ・セクハラ・障がい者の人権・メンタルヘルス等についても触れ、一つひとつの問題が解決できないまま、どんどん新しい問題が出てきている現状であると語った。終わりに「誰しも人権意識を持っているが、同時に差別感も持っている。その差別感を少なくすることが重要。人権学習とは気づきの学習。しかし往々にして気づきで終わる。行動につなげていかないといけない。行動することで自分の持つ差別感を小さくしていくことができる。結果、人権意識が高まり、磨かれていく。周りの色んな人のことを考え、気づきを得て、行動を起こす、この一連の流れが重要だ。」と締めくくった。