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「門戸を広げ、生の声で情報交換を」―成久兵陸部長インタビュー
4月に兵庫陸運部長に就任した成久博康氏に話を伺った。前職は近畿運輸局自動車技術安全部整備課長、神戸での勤務は2年ぶり。

――就任されて間もないですが、すべての職員とお話しされましたか?
首席クラスとは会議の場で話せましたが、その他の職員とは中々タイミングが合わない現状です。時間の許す限り、全員に朝のあいさつをして周り、コミュニケーションを図っていこうと思っています。

――仕事のモットーを教えてください。
とにかく色々な話を聞くことです。何か問題などが起これば、幅広く話を聞いたうえで、適切な部署と相談し、解決していくことが大事だと考えています。

――今までで印象に残っている仕事はありますか?
近畿運輸局整備部で車両課の技術係長をしていたときが思い出に残っています。幅広や長尺といった特殊車両の基準緩和があり、そうした車両の許認可を行っていました。車両の確認だけではなく、運搬する貨物の現物確認という業務も新たに増え、色々な場所へ出向きました。非常に充実した日々で、大変忙しかったです。

――今、自動車業界が抱えている課題についてどのように考えていますか?
どこの業界でも共通しているのは人材不足の問題です。人材が不足すれば、大前提である安全・安心が脅かされるので、必ず解決しなければならないと認識しています。各業界の方々からご意見をいただきながら、解決策を一緒に考えていきたいです。

――最後に、業界に向けて発信したいことはありますか?
継続OSS申請について、昨年4月から継続検査などにも対象拡大されました。整備事業者の皆様にとっても業務の流れや管理を電子化、高度化するきっかけになると思います。導入について是非ご検討ください。
各事業者様に改めてお願いしたいことは、働く環境を整備することです。難しいことも多々あると思いますが、フレックス勤務の導入や、閑散期に休暇を設けるなど、従業員が少しでも長く働ける環境づくりを、色々と検討していただきたいです。
何かご意見がございましたら、いつでも門戸を広げてお待ちしています。どんどん情報交換をして、生の声を届けていただければと思います。

電車を乗り継ぎ、毎日2時間掛けて通勤している。一軒宿の秘湯巡りが趣味で、長期休みの折には、車の運転が好きなのもあって、東北の方まで足を延ばすという。自身の性格については、「短気だと思います。ただ、それを自覚しているので、表情には出さないよう気をつけています」とのことだ。家族は子ども2人(1男1女)が独立し、母親と婦人と3人暮らし。三木市在住、58歳。