自動車ニュース
地域交通はまちが育てるー地域公共交通活性化シンポジウム (2/2)
愛媛県八幡浜市 企画財政部の石河陽介主任は「NPO法人にこにこ日土」について紹介した。にこにこ日土は地域住民がつくったNPO法人。平成19年8月より路線バスが廃止となり、バス通学をしていた小中学生に大きな影響を与えたことをきっかけに発足した。有償運送事業やスクールバス委託運行、デイサービス事業が主な事業。運営費の補助無しで10年間黒字経営が続いている。石河氏は、「地域の足の充実が住民の笑顔をつくる」とし、地域住民と行政との信頼関係が大切だと話した。

「鳥取県西部地域におけるバス路線の再編について」と題した講演では、鳥取県 地域振興部の矢吹隆課長と西伯郡南部町の岩田政幸課長補佐が、貨客混載やカーシェアリング、デマンド型乗合移動など、公共交通の維持確保に向けた県の取り組みを紹介した。また、日本交通の澤耕司常務取締役は鳥取県西部地域の路線バス再編を例に、路線バスの再編には自治体担当者と事業者、運輸局など、交通関係者でコミュニケーションの場を設けること、市町村の枠を超えて県が主導していくことが必要だと話した。