世界一の航空貨物量を誇る上海浦東国際空港には、3 つの大きな貨物上屋がある。最も新しいPACTL Westのゲートを入ると、白い建物・白い地面が眩しい。
破損リスクの高いセキュリティチェック −インタクトサービスでリスクが軽減−
貨物の通関時には 、セキュリティーのため、X線機器に通す必要があるが、旧来の空港上屋には大型のX線機器がない。そのため手作業で、1つずつ段ボールをX線に通していた。この作業は概して荒く、破損事故 誘発の原因とも言われてきた。
新設された上屋の一番 航空機側には、大型のX線機器があり、そこから大型のベルトコンベアが、フォワーダーの貨物受取バースまで続いている。パレットやコンテナのまま搬出される貨物の場合、上屋管理会社のトラックでフォワーダーの倉庫に運ばれる。大型トラックの荷台には、ローラーコンベアが敷設されており、フォワーダーの倉庫まで 人手を介することなく運ばれるため、破損リスクは軽減される。
「インタクトサービス」と呼ばれるこのサービスを、日系フォワーダー各社も提供している。更新された主要空港では、大型のX線機器 導入が進められており、同サービスの提供を受けられる空港が増えつつある。

上海浦東国際空港

飛行機用パレット専用のローラーコンベア付きトラック
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