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3事業者が局長表彰を受賞―名門大洋フェリー
 国土交通省近畿運輸局は8月20日、環境に対する取り組みで顕著な成果を修めた事業者などを表彰する局長表彰を開催した(正式名称=交通関係環境保全優良事業者等局長表彰)。本表彰は今年で4回目。

 局長表彰を受賞した(株)名門大洋フェリーは大阪南港と北九州の新門司港間で航路を運行している。平成14年に「フェリーきょうと2」、「フェリーふくおか2」を就航、同17年にグリーン経営認証を取得し、地球温暖化問題へ積極的に取り組んだ。

 物流部門では同13年から国の主導により始まったモーダルシフト施策の実現に協力。荷主事業と物流事業者、同社子会社のフェリックス物流(株)と連携し、陸走するトラックからシャーシ無人航送による海運へのモーダルシフトを推進した。同18年からはグリーン物流パートナーシップ会議の認定普及事業で荷主事業者とともに、CO2削減に取り組んでいる。

 フェリー船体の環境への配慮という点では、同21年度に国土交通省の「内航運航合理化・利便性改善実証事業」で低摩擦型船底塗料を導入。また、同14年から就航が始まったフェリーふくおか2に陸上電力供給システム、太陽光発電システムを試験搭載した。

 陸上電力供給システムは受電容量最大600kw、AC6600Vの高電圧で受電し、船内電力との切り替えに成功。商用では国内初の無停電化を実現させ、CO2の大幅な削減に成功した。

 太陽光発電システムでは船の最上甲板に船舶向けとしては世界最大となる約280枚の太陽光パネルを設置。50kw(一般家庭の約16軒分)の発電能力を備え、停泊中の船体の総使用電力の約1割強を補うことができるようにした。


 <名門大洋フェリー>代表取締役社長阿部哲夫 本社大阪市西区江戸堀1丁目9番6号