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ヤサカグループ・彌榮自動車−PHVで京の都の静けさを体感
 平成22年度の交通関係環境保全優良事業者等局長表彰を受賞した彌榮自動車(京都市下京区)。「京都は府や市が協力的なので、環境も整っていた。だからこそ、受章できたのだと思う。今後はインフラ整備などが重要になってくる」と同社の北川賢持常務取締役は受賞した喜びを語る。

 −今回から数回に分け、業界を常にリードし、先駆者的な存在とも評される彌榮自動車の環境への取組みを伝える。
 
 −プラグインハイブリッド(PHV)自動車
 彌榮自動車は全国に先駆けプラグインハイブリッド(PHV)自動車5台を導入した。同社が運行に使用しているのはトヨタのプリウスPHV。「京都府がEV・PHVタウン(経済産業省)に認定され、充電施設や次世代自動車の導入に力を注いでいること。また、府・市と弊社間で築きあげてきた協力・信頼関係もPHVの導入を後押しした」と同社環境保全推進事務局の熊谷保さんは話す。PHVの担当乗務員は観光有資格を取得しているのものも特徴だ。

 主に観光に使用されるそうだが、そのモデルが斬新だ。従来のように環境にやさしいという観点だけではなく、古の都・京都という舞台を存分に生かした内容で構成されている。同社は京都における「低炭素・次世代型観光モデル」と銘打っている。

 代表的なものは宿泊先のホテルを早朝に出発し、世界文化遺産に指定されている上賀茂神社にPHVで向かい特別拝観するというプラン(「上賀茂神社早朝参拝プラン」・平成22年4月1日から開始)。「京都といえば、やはり、早朝の静けさ。雑音の無い京都の街を静かなPHVで走ることは旅行の醍醐味では」と熊谷さんは語る。(続く)