自動車ニュース
最低基準運賃の法制化、運賃料金算出システム導入を求む―運革協 (2/2)
八田会長のあいさつ
「物流企業には大中小の企業があり、実運送企業には大きな隔たりがあり、越すに越せない垣根があります。中小実運送企業にも理念、信条、理想があります。ロマン、誇りがあります。戦後、社会復興として日々錬磨し、さらなる技術、品質、誠意をもって対応する。これが実運送の姿であると存じます。しかし翻り思えば半世紀、事業の中で大変失礼ではありますが、トラック協会では上のみ見られて、傘下の実運送企業は無視されたと存じます。侵害の運送企業、運送道。これでいいのでしょうかとお尋ねいたします。理念、信条とは大きくかけ離れてしまったか存じます。みなさまいかがでしょうか。20世紀を経由し21紀、自由化の波に翻弄され、信頼の実運送企業は半世紀の間、景気、不景気あるごとに対応しあらば狂乱の中でも懸命に、良識ある運輸道、魂を捨てず我慢で継続、日々で大切なる社員を守る代表みなさまであると存じます。どうかご承知の通り、運革協の主旨目的は三カ条であります。

一、最低基準運賃・料金の制定、法制化を求めます。
一、運賃料金算出システム機器装備の導入を求めます。
一、専業、専従トラックドライバーに三種免許の法令化を称号を求めます。

これでよいでしょうか。現在1万5千名のご署名をいただきました。この場をかり心より感謝のお礼を申し上げます。ありがとうございます。近い日国政の場に必ず日が差すその日が来ると信じています。運輸中小企業含めて運革協のみなさま、今こそ顔を上げ武道の姿で国政に伝えて参りたいと存じます。実運送企業は公共の事業であることをしっかりご理解いただくであると存じます。信頼のその心は顧客に届ける、心に温かい品質をサービスへと変化することと存じます。今立ち上がらなければならない大切な時であると存じます。皆様とともに一致協力。土壌と風土を守る運輸道。皆々様とともに夢とロマンを語ろうではありませんか」


【運革協会員5名の主張】
  同協会の監事を務める株式会社青山本店の青山明治代表
「株式会社青山本店は昭和40年にトラック1台で始めた会社であります。昭和47年に免許を頂きまして、はじめてから創業45年になります。はじめたころ妻と二人で始めたのですがその時分のたとえば燃料であるとか4トン車のトラックが130万円前後の場合あるいは燃料が23円とか8円のころ運賃は確かに安かったが、全てがそうでしたから多少の利益は出ておりました。しかしオイルショックがありバブル崩壊、リーマンショックがあり、大変様子が変わりここ15年間くらいの間にわれわれ実運送事業者というものは相当大きく変わってきた。そしてほとんど利益が出ない。
そういったところに八田会長からの電話がたまたまありました。いろいろお話を聞きまして、八田会長がおっしゃるには『資材をいかなるものをみな放り出してでも家も屋敷も売ってでもこれにかけるんだ。協力を頼む』という熱意に惚れて運革協に参加させていただきました。
  とにかく我々を取り巻く環境というものはこの2、3年は本当に大変な状況に置かれています。コンピューターの発達してかなりの合理化は行うことができたが、東京大阪間の往復が14から15万でそんなものでやっていけるわけがないんだ。なぜならば燃料は今が100円、大型の場合は3キロ少ししか走りませんから1キロ走るごとに30円の原価が燃料代だけでかかっている。しかしその高速代が同じように約3万円かかる。6万円がほとんど原価なんです。それに人件費がだいたい2日かかるので少なくとも4万5千円あるいは福利厚生をいれると5万円かかるはずなんです。それを無視されて走ってらっしゃる。どういう皆様が経営されているかどうか、私は不思議で仕方ない。どう計算しても東京大阪間はタイヤ、車検代を入れると絶対16万5千円の原価は最低かかると思う。それを現実の実績運賃は12から13万円でやっている。いつかはどっかで崩壊するのではないかと心配しています。だから最低運賃をどこで決めるか、それが昭和57年や56年のこのあたりの運賃がまかり通っていると思う。大手の路線業者でもこのあたりをうろうろしてるというの現状で、トラックだけでは利益が出ないので、流通加工であるとかあるいは、それに見合う作業で大手の利益は出ていると思います。実際みなさんどうですか。この商売、売り上げの割にはほとんど利益が残らない。私は70歳過ぎましたが、友人の会社では年金を貰いながら、社長の奥さんは給料を取らず、年金を貰いながら従業員の給料を払っているところもあります。これでいいのでしょうか。」


京都のある会員1
  「大型車が55台ありそのうちの半分以上が長距離輸送をしています。まさに一部運転手におきましては日曜日の夜に出発して次にドライバーの顔を見るのが週末の土曜日ということが多々あります。そうしないと利益が出ない現状があります。極端なことが言うと長距離関東や九州地方に行きますと、帰りの荷物がなければ絶対に赤字。帰りの荷物があっても赤字ぎりぎりという感じで走っております。実際荷物がないときは、ドライバーさんが『僕ここで泊りますよ。泊ってでも荷物が出るまでここにいますから』と言って下さるありさまです。かといって長距離をやめて、短距離や中距離に切り替えたとしても、地場の取り合いで実際京都を中心に大型の運賃で一日1万5千円という現状です。1万5千は燃料代のみしか出ません。そのような状況の中で実際自分も経営をしながら、なんで経営が出来ているのかなと不思議に思います。また逆にこのままで果たしてどうなっていくのかなと常に危機感と不安といろんなもろもろのことを考えながら日々やっております。そこで八田会長からお声をいただき。微力ながら協力させていただければと会員になりました。これからもがんばっていきたいと考えておりますので、これからも宜しくお願いいたします。」


会員2
  「世の中には道路交通法、スポーツにおいてもルールがあると思うのですが、物流二法移行ルールがまるっきりなくなったかと思います。運賃のダンピング、中抜きが行われている。誰かが手を上げルールを作っていかないといけない。全日本トラック協会は報告してもなんら手をあげてもらえない。だからこそみなさんのお力を持ってこそ変えられるのではないかと思っています。実際にドライバーが運んで幸せな生活が送ることができる、その環境を作ることが経営者の使命ではないかと思います。運賃を考えると実際に配達して積み待ち、卸待ち、大手路線業者であればいっぱいの車にするに積み込み時間が4から5時間かかるときもあると聞いています。それから実際に運行される。週40時間これが法律、コンプライアンスと言われていますが達成できるのでしょうか、みなさん。こういう間違った国の環境を正すことをこの運革協にかけたいと思っています。
  ドライバーは過労死、離婚率が高いと言われています。これは家に帰れない、家を留守にしている。奥さんは家でさみしい思いをされている。これは幸せな環境を作っていると言えるでしょうか。私はドライバーも命をかけて走っています。経営者も命をかけて会社を守っております。お客様も会社を経営されています。お客のために安く安く商品を売りたいからと言って、積み待ち、卸し待ちに対してチャージ料を払わない。それは正しいのでしょうか。上場企業がそういう迷惑をかけている運転手に対して環境を作らない。それは正しいのでしょうか。今回私のドライバー知りたいのドライバーは積み込み中、卸し中に倒れて救急車で運ばれたケースがあります。今年はかなりの猛暑で暑い環境だったと聞いています。こんな環境を改善することこそが明日の物流に達成することではないかと思っております。