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「通販で物流は伸びる」伊藤氏、セミナーで講演
  兵庫県トラック協会(福永征秀会長)と全ト協(中西英一郎会長)は10月29日、ANA クラウンプラザホテル神戸で第40回物流セミナーを開催した。

 福永会長は主催者を代表して「国民生活と産業活動を支えるため日夜努力しているが、燃料の高止まり、円高による輸送、運賃の低迷もあり経営は難しい。安全と環境対応で社会と共生するためコストはかかるが力を傾注しているところ。荷主の皆さんには我々の現状を理解して頂き、よきパートナーとしてよりよい関係が構築できればと思う」と挨拶した。

 来賓の藤田裕隆・兵庫陸運部長は「安全マネジメントは中小に拡大、安全プラン2009の策定で事業用自動車の事故半減と飲酒ゼロをめざすこととなった。来年4月からはアルコールチエッカーの設置義務付けもある。荷主と運送業者、そして行政も密接に連携して事業の活性化を図りたい」と祝辞。

 講演は伊藤洋一・住信基礎研究所主席研究員が「どうなる、どうする日本の経済−世界の視点から」と題して述べた。

 伊藤氏は「今は発展途上国の需要は山の様にある。ただしボリュームゾーン(年収60万円〜300万円)を対象とした商品だろう。自国のマーケットより世界のマーケットで、一例は韓国が自国マーケットから世界をターゲットにして成長している。物流は伸びると思う。今やインターネットで物を買う時代。距離に関係なく拡大する。通販の世界は(人が動かず)物が動く。そこで物流の需要があり、どこの物流に合わせるかだ」と通販の世界でチャンスは拓けると予測した。