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パナソニックがテスラに出資 電気自動車の電池開発加速化へ
 パナソニックは11月4日、EVベンチャー大手のテスラモーターズに3000万米ドル(約24億円・1株あたり21.15ドル)を出資したと発表した。同社がEV車向けに開発を進めている18650型リチウムイオン電池を搭載したテスラ製の電池バッテリーを共同販売することでも合意した。

 同社の傘下の三洋電機も含めるとパナソニックグループ全体ではリチウムイオン電池で世界シェアの3割を占めており、今回の出資を契機にEV市場への本格的な参入も視野に入れ、環境対応面での存在感を高める考えだ。

 テスラはEV専用メーカーで現在、トヨタ自動車が5千万ドル(約40億円)を出資している。トヨタ自動車と共同で開発を行っているEV車の生産に加え、EVパワートレイン(電池パック、充電器、インバーター、モーターなどのEV駆動システム)を自動車メーカー向けに製造しており、スポーツカータイプの高級EV車を世界で約1300台販売。

 テスラは電池を製造せず、複数の電池メーカーから供給を受け車を生産しており、EV車を生産する際にEV専用電池を使用せずにパソコンのバッテリーなどに用いられている汎用のリチウムイオン電池を数千本使用しているのが大きな特徴だ。

 リチウムイオン電池を搭載したEVはこれまで高額であることが参入障壁となっていたこともあり、今後、パナソニックとテスラが技術・開発面で連携を進めることで価格面のハードルが下がることも期待されている。