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運送業界のイメージは厳しく辛い(学生の声)−摂南大学羽石ゼミ
 ―どういった意識を持って労働実態調査の研究に取り組もうと思われましたか?動機(きっかけ)を教えて下さい。
 稲元さん―3回生の時に就職活動をしている中で、会社自体が働きやすいか?
意識が高いかという点に興味を持ちました。意識が会社を支えていると感じ、意識を変えるにはこういうものが必要だという研究をしたいと思いました。
 
 新居さん―大学1回生から大手の物流業者で3年半ほどアルバイトをしていて、実際のドライバーの方の実態や労働環境も知っているので、それに加えて、中小企業の実態調査をすることでドライバーの調査に参加したいと思ったのが第一の理由です。一つの会社でどう思っているのか深く知りたいと思い、組織診断と意識調査に興味を持ちました。
 
 池田さん―先輩からドライバーの労働条件が悪いという話を聞いて興味を持ちました。テレビの中で運送事業者の過酷な労働実態を見たことも影響していると思います。
 
 石田さん―運送事業者でアルバイトをしている中で、普段から関わっている運送事業者の労働実態の調査に興味を持ちました。
 ―運送事業のアルバイトをされた中で学生の眼でどういった問題点に気付きましたか?
 稲元さん―会社としてのドライバーの扱いがひどいと個人的に感じました。何人もドライバーの需要があるので辞めたかったら辞めてもよいという企業側の姿勢を感じました。その会社で一生働くことを考えると、肉体的にもしんどいと感じ働きたいとは思いませんでした。
 
 新居さん―運送事業者の下請けの派遣会社の派遣で働いてますが、派遣先の事業者は事故を起こした際に責任を負いたくない為、10トン車を外部に委託している点などに驚きました。
 ―例えば問題が山積している物流業界で働きたいと思いますか?
 稲元さん―問題が山積みの会社で働くことを選ぶよりも条件の良い環境で働きやすいと思います。
 
 新居さん―社長が何を言っていても下まで伝わるというのが大事。社長の意志が社内に伝わらない会社は外にも伝わらない気がするの
で入りたくはないですね。
 
 池田さん―事務であり経理であれば社長が従業員の劣悪な環境を変えるという意識を持って仕事に取り組んでいるような会社なら入
りたいです。
 
 石田さん―運送業界そのもので働きたくないですね。労働環境がしっかりとしている所、問題が改善されるなら若い人の中で働きたいと言う人も出てくると思います。
 
 まとめ=羽石寛寿教授「改善は誰かがしていかなければ。卒業研究だけではなく自分たちの調査した内容が社会に伝わるように。これからも研究を進めていきたいですね」。