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トラック業界に光―厚生労働委(自民・松浪健太衆院議員) (2/2)
 松浪健太衆議院議員は11月17日の衆議院厚生労働委員会で質問に立ち、全業種の中で突出して多いトラックドライバーの過労死について国土交通省と厚生労働省に答弁を求めた。 
 
 松浪氏は、厚労省が過労死の発生原因を夜間の長距離運転やドライバーの健康状態の管理が不十分であるためと認識していることに対し、「根本的に誤認識している」と厳しく指摘した。
 
 さらに規制緩和で最低車両台数を5台に要件を引き下げたこと、また運賃が認可制から事後届け出制となったことによる運賃の過当競争が原因だと説明。国交省と厚労省が連携を密にとり、過労死防止に取り組むことが急務であると訴えた。
 
 また、松浪氏は建設業の工事価格の中間搾取の助長や責任所在の不明確化、業界の健全な発展の阻害から建設業法第22条で禁止している発注元の建設業者が一括下請負を例に挙げ、トラック輸送業界の下請け構造のあり方を追求した。
 
 さらに、国交省にデジタルタコグラフを活用した労働実態調査を要請した。その結果を踏まえて厚労省に過労死を断つ対策を講じるように強く要望した。
 
 松浪氏らは12月7日に自由民主党の国会議員で「運輸物流改革議員連盟」を設立し、トラックドライバーの過労死について政府へ働きかけを強めていく考えだ。