自動車ニュース
【年頭所感】兵庫県バス協会会長 上杉雅彦 (1/3)
 「安全は全てに優先する」社会的信用がバス再生への道標

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、平成23年の初春をお健やかにお迎えの事とお慶び申し上げます。

 さて、昨年1年間は景気は緩やかに回復基調にあると云われてきましたが、実体経済はそのような感触はなく、一部国策による景気対策としてとられた自動車業界、家電業界、住宅産業は好調に推移しましたが、全般的には円高等により低調に推移したといえます。

 私どもバス業界におきましても、その前の年の新型インフルエンザの影響はなかったものの、燃料価格の高止まり、個人消費の節約ムード、更には高速道路千円上限料金及び無料化政策などにより極めて厳しい状況で推移しました。

 全国の乗合バスは、昭和43年に年間100億人をピークにモータリゼーションの波におされ、直近では年間43億人と約6割減少し、3大都市圏を除く地方部では約7割減少しております。兵庫県も全国平均とほぼ同じ傾向にあり、依然として厳しい状況が続いております。

 この様な厳しい経営環境のもと、バス事業者は決して手をこまねいている訳ではなく、あらゆる合理化を断行してきましたが、もはや企業努力も限界に来ております。