自動車ニュース
【年頭所感】兵庫県バス協会会長 上杉雅彦 (3/3)
 又、貸切バス事業におきましても規制緩和後、事業者数、車両数とも大幅に増加し、競争激化、価格低下、コスト削減による安全確保の不安定さが表面化しており、厳しい状況が続いております。
現在、日本バス協会及び旅行業協会合同で、貸切バスの格付け基準を策定しており、安全で快適なサービスを旅客に提供する為の指針となる 1.安全性 2.事故・違反 3.安マネ取組の3点の合計点でランクが決定されることになります。

 会員会社全てがまず「一つ星」を取得し、利用者から安心して選んでいただける会社になることが重要と考えております。

 次に、兵庫県内個有の課題について申し上げます。
兵庫県は現在、行財政構造改革を推進中ですが、「新行革プラン」関係で2件問題が浮上してきました。
1件目は、運輸事業振興助成金関連で、現在県の行革に協力する立場から10%のマイナスシーリングを受け入れておりますが、平成23年度から更に10%上積みのマイナス20%の申し入れがありました。

 当協会としては、利用者サービスの低下に直結するという観点から即日知事宛に現状維持の要望書を提出しております、
2件目はコミュニティバス補助を都市部で現在の県負担を1/2から1/3に引き下げるという申し入れであります。

 県の引き下げ分を市町に肩代わり(市町1/2から1/3)するので、バス会社に対する補助は、実質影響ないという説明ですが、市町の財政力は極めて厳しい状況から、今後交通空白地帯のコミュニティバス促進が抑制される事は間違いなく、極めて大きい問題としてこの件についても即日知事宛に現状維持の要望書を提出しております。

 2件とも今後の動向を注視する必要があると認識しております。
 以上、バス業界の喫緊の課題を申し上げました。
 兵庫県バス協会としましては、引き続き会員各社のニーズにスピーディに対応すべく努力を重ねて参りますし、とりわけ理事会を始めとして乗合委員会、貸切委員会を積極的に開催し、会員の為の活動をして参りますので、今年1年間何卒宜しくお願い申し上げます。