自動車ニュース
【年頭所感】兵庫県タクシー事業協同組合 理事長 南 和雄 (2/2)
そこで緩和政策の反省を踏まえながら、今行政が主導する形で進んでいるのが各地のタクシー業界で起きている減車問題なのです。
 この流れは、兵協加盟の組合員のところにも同じような流れとなって押し寄せてきています。本年3月末には兵協加盟各社の台数は2,800台を割ると予測されています。

 しかし、このような厳しい状況であるからこそ、お互い一致団結し、お客様のニーズを汲み取っていかなくてはなりません。厳しい情勢は何もタクシー業界に限ったことではなく、唯一、お客様のご要望にお応えした企業・会社のみが勝ち残っているのが今日の状況だといえましょう。

 兵協のチケットは大阪、京都ではみられない大きな特徴があります。それはチケット手数料をお客様からいただいているシステムです。昭和46年以降、一貫したシステムにより、兵協組合員会社の手数料負担は低く抑えられています。しかしこれもいつまでもそうした環境と条件が残り、そして続けられるとは限りません、次代を見据えたチケット売上増に向けての検討が今から必要であると考えています。

 私は混沌とした時こそ、次への新しいチャンスが生まれるものと信じています。今しばらくは耐え忍ぶ時が続くと思いますが、すでに介護タクシー、お買いもの・生活支援タクシー、観光タクシーなど、新しい芽が出ている方向に眼を向けることも、多様化する顧客ニーズに応えることで売り上げ増に結び付ける、という意味では必要でしょう。

 また、タクシーの基本はお客さまへのサービスということが原点であり、限りなく努力を要することではありますが、当組合も気持ちを新たにして着実に一歩ずつ歩んで参りたいと存じます。

 最後になりましたが、皆さま方・各社のご繁栄、ご健勝を祈念いたしまして、念頭のご挨拶といたします。