自動車ニュース
【年頭所感】(社)大阪府トラック協会 会長 坂本克已 (1/2)
 新年あけましておめでとうございます。
 平成23年の新春を迎えるにあたりまして、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 はじめに、会員事業者の皆様ならびに関係者の皆様におかれましては、平素から協会運営等につきまして、格別のご理解とご協力を賜わり誠に有難うございます。心から感謝申し上げますとともに、厚くお礼申し上げます。
さて、世界的な経済不況の後遺症が続くなか、国内経済に一部回復の兆しが見えると言われるものの、円高・ドル安によるマイナス要因の影響を受け、本年につきましても景気の先行きに不透明感を残しつつ、厳しい経済状況が続くものと考えます。
 
 トラック運送業界におきましては、この景気低迷の深刻な影響を受け、依然として荷動きは鈍く、運賃水準は回復せず、一方安全・環境規制の強化等による対応コストの負担増大により、各社の経営状況は未だ最悪期を脱する状況にはございません。

 このような中、当協会におきましては本年も直面する数多くの諸課題の解決に向けまして、私ども最大限の努力を重ねて参ります。

 まず初めは、交通安全・事故防止対策への取り組み強化についてであります。平成21年3月に、国土交通省でまとめられた「事業用自動車総合安全プラン2009」がございます。これは2008年と比較して10年間で死者数半減(220人以下)と人身事故件数の半減(15,000件以下)、飲酒運転ゼロの目標が設定され、これを踏まえ、今後10年間で取り組むべき対策として、運輸安全マネジメント評価システムの中小規模事業者への拡大など安全体質の確立やコンプライアンスの徹底、飲酒運転の根絶がございます。

 また昨年12月には近畿地区の取り組みを一層強化するため「近畿グリーンナンバーセーフティープラン2010」が策定されましたが、これに基づき総合安全プラン2009に掲げられた各施策の推進に一層努めて参ります。

 昨年、事業用貨物自動車の悲惨な事故が相次ぎ発生し、社会的な信頼を失墜させる事案がございましたが、言うまでもなく、トラック運送事業の最重要課題は、輸送の安全確保であり、「安全」こそが、我々の企業活動の根幹であります。

 そのため、関係法令の遵守のもとコンプライアンスの徹底、運輸安全マネジメントへの的確な対応や飲酒運転の根絶をはじめとする運転者・運行管理者に対する事故防止研修など交通事故の未然防止策と安全な道路交通環境の実現を目指し、一層の強化に取り組んで参ります。

 2点目は、環境保全対策への取り組みの強化についてであります。

 ご承知のとおり、2020年には1990年と比較して、地球温暖化ガス25%削減の中期目標が示されておりますが、トラック運送業界として、引き続き環境負荷の少ない低公害車の導入やNOx・排ガス融資制度の利子補給事業を推進するとともに、国道43号・阪神高速道路3号神戸線の通過車両に対する迂回促進、エコ・ドライブやアイドリングストップ運動の啓発、さらに自営転換による輸送効率化など、総合的な環境対策を推進して参ります。