自動車ニュース
地域と連携し「存続させたい」―特集神戸電鉄粟生線 (2/2)
 その中で神戸電鉄の三津澤修常務は、昨年の11月、神戸新聞で掲載された粟生線の存廃判断の記事について触れ「来年度中に判断するという報道がされたが、弊社としては協議会と連携していく考え。更なる地域の支援をお願いし、存続させようという強い思い。来年度中に方策を見極めたい」と述べた。
 
 協議会会長の小林清豪小野市副市長は「活性化協議会が設立されて1年が経過したが、協議会も市民の方々に認識されてきたと感じている。小野にコインパーキング、樫山にコミュニティレストランを設置するなど賑わい創出を行っている」と活性化に向けた取組事例を紹介した。西鈴蘭台駅前に大型の小野市観光看板を設置し、集客イベントとして沿線スタンプラリーなどを実施している。
 
 押部谷町連合自治協議会副会長の中野美都子さんは「押部谷地区は神戸市が分譲した土地で神戸電鉄が走っていることも自宅購入の際に参考にした。粟生線がなくなると、通勤、通学の足がなくなる。神姫バスでは到底、代替は無理。神姫バスと連携し、料金形態を改めるなどの取組みが必要では」と
地元住民の立場から意見を述べた。
 
 三木市区長協議会連合会会長の安福惠子さんは「イベントはしていても対象は乗客が主。電車に乗っていない人にPRする必要がある。対象者をどこに持っているのか」と説明を求めた。
 
 前三木市地区区長協議会会長の蓬莱道龍さんは「電車がなくなることを聞かれる機会が増えたが、まだ知らない人もいる。住民に粟生線の年間の輸送人員が減っているから利用して欲しいということが伝わっていない」と問題を指摘した。