自動車ニュース
大型車用スキャンツールも議論に―国交省 (2/2)
 汎用スキャンツールの標準仕様については、複数のメーカーの車両に対応できるがメーカー専用のスキャンツールに比べると車種や制御システム、機能を限定する。作業性の向上を柱にダイアグコードの読出・消去などといった基本機能を選定し、高度な診断、整備も行えるようインターネットを活用しスキャンツールの機能を拡張可能にする。
 
 スキャンツールはあくまで車両の電子制御状態を「見える化」する為のもので、その活用方法の習得については、日整連が主体となり整備主任者研修を活用し、平成24年度には『スキャンツール基本研修』、平成25年度には『スキャンツール応用研修』を創設する。これに伴い、日整連では新たに技術認定制度を設置する方向で平成23年度から検討を始める。
 
 また、以前から大型車の整備現場で改善の要望が強かったディーゼル商用車向けのスキャンツールの機能の拡張を目的に、大型自動車メーカー4社に対してスキャンツールの使用状況・必要性について調査を行った。
 
 調査では、排出ガス再循環システムの機能点検やABSブレーキアクチュレーター作動点検などについては、専業整備事業者ではスキャンツールが必須と認識しているが、メーカーでは使用しなくても作業が出来るが、使用した方が効率的に作業を行えると認識しているなど、メーカーと専業整備事業者との間で認識の差があることなどが提起され、今後も検討を進める。