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平成23年度方針会議を行う―ネッツトヨタウエスト兵庫 (2/2)
  4月5日現在のトヨタ自動車の自動車の生産ラインはプリウスの生産が一部戻ってきているものの、東日本大震災が発生した3月11日以降、生産がほとんど止まっている状態だ。

  現在不足している部品は500品目に渡る。阪神淡路大震災では大きな被害を受けたものの津波の被害を受けていなかったため、どこの部品を立て直せば良いかが明確であった。しかし今回の震災では被害が広域かつ甚大で、リスクを考え製造工場を分散させて万が一の時に備えていがたたが、その両方が壊滅的被害を受けているといった状況だ。別の場所で工場を建設するのか、同じ場所に建設し直すのか、海外から部品を調達するのかその目途も立っていない状況だ。
 
  方針会議に出席したトヨタ自動車の関係者は「お客様に新車を販売出来ない状況にあります。またサービス部門で売上を出していきたいところですが、部品によっては難しいものもあります。難局に直面しており、新車の販売が出来ない状態が続けば給料の支払いなど短期的なところで厳しくなることも予想されます。製造ラインの回復を待っていては手遅れになってしまいます。これまで蓄積してきた顧客データでマーケティングをしっかりと行い活用し、一丸となって取り組んでいただきたい」と話した。

  
【ネッツトヨタウエスト兵庫の中期ビジョン(2010〜2012年)】
・社員満足度(ES)が高く働き甲斐のある職場環境をつくり、顧客満足度(CS)をレベルアップする
・スタッフ及び店舗の営業力を強化して他社に負けないチームをつくる
・サービスを基盤に保有顧客情報を活用した営業活動を積極的に展開して収益を確保する。

【2011年年度方針】
 これから自動車業界は過去30年間と違い、大きく様変わりすることが予想される。経費節減を徹底。店舗内の清掃を徹底し、備品・小物の陳腐化をなくしお客様が快適に過ごせる売り場作りを目指す。また、各支店からの意見を取り入れながら売り場、展示場、特別仕様車、内外告知、チラシ、DM、メールなどあらゆる手段を用いて販売促進に取り組む。また保有情報を使いマーケティングを活用し車検6か月前からの代替提案と入庫営業を徹底促進する。大学との連携強化を図り、資質の高い人材の採用を目指し採用時期の早期化を行うなど人材開発に力をいれる。

 吉井孝社長は閉会にあたり、「『OneチームOneウエスト兵庫』をキーワードに東日本大震災による自動車業界の難局をチーム力で乗り越えたい」とあいさつした。