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【レポート】早急な対応を、泥の撤去作業―東日本大津波災害
  3月11日、地震直後に東日本太平洋沖を襲った大津波からもうすぐ2カ月が経とうとしている。しかし、被災地では電気や電話が通っていないところも多く、避難所に生活しながら津波に襲われた自宅の清掃・整理に被災者は日々追われている。


  4月上旬に石巻市で家屋内の津波がもたらした土砂や泥(津波堆積物)をかき出すボランティアに参加し、一カ月後に再度訪れた方に聞くと「一か月前とさほど状況が変わっていない」と話す。道路には袋に入れ家の周辺に積み上げられている津波堆積物や海水をかぶり使いもにならなくなった家電や家具、さらには自動車が路肩に放置されて、回収のめどが立っていない状況だ。


  特に5月末までに撤去が必要で、一刻も早い対応が要求されるのは津波堆積物だ。津波堆積物は、有機物を含み、放置しておくと腐敗による悪臭や乾燥による粉じん飛散等が生活環境保全上の支障となる恐れがあるからだ。しかし津波堆積物の撤去は重労働であり、トラックなどを使いながら道路の端から順番に撤去していかないといけないなど、簡単には行かない。このままでは、夏までの撤去は到底不可能だ。地方自治体で対応できる範囲を大きく越えている。早急なる国の対応が必要だ。