自動車ニュース
平成22年「浜田運送改革元年」、強固な組織作りの裏側とは (2/2)
 「平成21年度は1月から7月において事故やトラブルが多発し、その9月3日に『安全対策推進PJチーム』を立ち上げました。社員から意見を集めたところ『様々な活動をしているが趣旨・目的が曖昧で要領等も具体化されていない』『会議等の結果がフィードバックされておらず、報告に統一性がない』『ヒヤリハット等を提出しても組織的に有効活用されていない』などの問題点が確認されました。
 それをもとに、構内パトロール、班長制度、車両管理・組織活動について、その目的・趣旨、編成された組織の位置づけ、任務の明確化、事故発生時の緊急連絡ルート、対応マニュアル等について安全活動基準を作成しました。
 そして平成22年を『浜田運送改革元年』と位置づけ、1月1日から新組織体制の下で業務をスタートさせました。ドラコンの入賞は着実に安全活動の実施の成果が徐々に表れてきているのだと考えます。
 具体的な活動例として、点呼の際にアルコールチェックを行った後に、点呼者がドライバーに運行管理者試験問題や運転免許試験問題集などから良質な問題を集めたものなから、1問出題し回答させ、間違った問題については点呼者が丁寧に解説するということを慣例としています。また、帰社後の点呼ではヒヤリハットを報告させ、データベース化し、社員全員が閲覧できるようにしています。
 さらに、毎月行う勉強会では、労働基準協会や高速道路交通警察隊の方を外部講師として招き、今問題となっていることを直接担当者から聞くことにより実のあるものになるように努めています。
 また、社員の家族とのコミュニケーションも大切にしており、もう約30年続いているのですが、給料袋に浜田社長の随想を冒頭に掲載した社内ニュースを同封しています。今年のドライバーコンテストでは出場選手の家族や同僚が応援団として駆け付け、盛り上がりました(写真は7月25日号1面を参照)
 これからのトラック運送
会社は、荷主に対し『こんなことが出来ます。こうす
れば、輸送効率が上がります』といった提案をより一層行っていかないといけません。弊社ではA地点からB地点へ運ぶ単なる乗務員ではなく、様々な資格の取得や研修への参加の機会を設け“マルチ乗務員”の育成に力を入れています」