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デジタル無線化に向け新機種発売、業界再編にも対応 富士通テン
国内のタクシー無線は、2016年にデジタル無線に完全移行する。富士通テンは、音声配車主体の小規模事業者向けに待機場所別の車両や、走行中の車両の実車・空車状態までひとつの画面で確認でき、速やかに配車指示ができるタクシー車両情報表示システムTypeLを新規投入し、販売を開始した。通信営業部長の岩井章氏に話を聞いた。
地方に行くと10〜20台規模のタクシー会社が非常に多く、そこまで高機能なものはいらないという声がありました。従来、配車依頼の電話があれば、タクシーの無線でドライバーへ声で伝えるケースがほとんどです。
 今回、タクシー無線も2016年にデジタル化という流れで、デジタルに変えなければいけません。
 自動配車という機能よりも、これまでの機能プラスαができ、値段はそんなに高くない。
 比較的、デジタル化をして頂きたいやすいように、今回『タイプL』をエントリーモデルとして発売させて頂きました。
 これまで、音声で配車されていたと思いますが、GPSが内蔵された無線機で車両の位置がわかり、どの車両を配車すればいいかわかる。簡単で分かりやすい、必要最低限の機能だけに絞り込んでいます。待機場所での車両の順番管理もできます。また、今回のタイプL発売に向け、機能を絞り込み専用に開発をしました。車両の無線機へ簡単なメッセージの送信も可能です。
 最大で登録出来る車両数は50台までです。管理ソフトを一定以上の機能を備えたパソコンに導入し運用します。配車管理専用のパソコンとしてお使いください。
 ―取り付けにかかる時間は?
 約20台規模ですとセンター側と車両側で約1日で可能です。
 弊社の商品とお取り扱いして頂いておる販売店様でご購入いただけます。
 また、タイプLを導入して頂いてから、機能の拡張などを希望される場合、センター側だけを上位機種にグレードアップさせることも可能です。
 ―目標販売台数は?
 3千台を目標に販売していきます。これまで、中規模〜大規模のお客様が多かったですが、デジタル化に向け全方位で行っていきます。全てのニーズにお応えできるように3機種をベースに取り組んでいき、デジタルでもシシェアトップを目指します。
 ―タクシー会社の再編が進んでいますが、数社で連携して無線配車などはできるのでしょうか?
 タイプAでは、複数の会社でそれぞれの運用モデルに合わせた配車管理ができるようになりました。
 自動配車システムは他社さんには負けないと思います。電話の自動受付やインターネットからの受付などの動きも出てきています。 そういった分野での実績も上がってきています。
 ―スマートフォンのアプリを使った配車なども出てきていますが?
 携帯のネットワークを使ったものも必要だと思っています。お客様の運用スタイルに応じて、タクシー無線だけでなく携帯のネットワークも検討していく必要があると思います。