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【インタビュー】日本自動車車体整備協同組合連合会 有村則男氏
 日本自動車車体整備協同組合連合会の有村則男会長に、同連合会が掲げる車体整備業の認証制度の構築や、高度化する自動車整備技術への対応などについて話を聞いた。 
 ―水性塗料については?
 鹿児島でもディーラー3社が水性塗料を導入しています。環境を守るためにはどうしても必要な時代がもう来ていると思います。ヨーロッパのように油性を販売しないとなると、水性に変わってくると思います。
 早い段階で業界全体に義務化が始まった方がいいと思っています。
 後は塗装するには届出制度が必要だと思います。地球にやさしい工場つくりをして欲しい。
 水性まつりを行うことで、水性塗料という言葉が皆さんの耳に入っていかないと切り替えは難しいと思います。
 ―仮に自動車車体整備業が認められるとすれば?
 整備業の認証工場でも、普通認証、小型認証、軽認証があるように車体業でも第1種、第2種、第3種まで構築したい。車体業を認めてもらえるのであれば、第1種工場は足回りやエンジンの脱着などができる骨格部の作業ができる工場、第2種は車体整備士が2名在籍し、フレーム修正機があり塗装ブースがあるが認証を取得していないので足回りやエンジン脱着はできない。第3種は認証もなく、整備士もいない工場で部品の脱着など全くせずに、小さなキズなどの塗装などに限定して行う。このような役割分担で制度を構築していければと思います。クイック鈑金を行っている所を排除するつもりはありません。
 そうすると、責任の所在も明らかになりますし、コンプライアンスも益々向上し、業界の社会的地位も向上すると思います。
 また、特殊認定工場の制度もタイヤ、電装、車体で作った制度ですので、3団体で一緒に議論できればと思っています。 
 これからは、自動車整備業の中に分解整備業と車体整備業を出来るような2本柱になればと思っています。
 ガソリン車からハイブリット車、電気自動車に変化していく今だからこそ、必要だと思っています。後からでは手遅れになります。
 ―自動車の高度化にどう対応していきますか。
 これからは車両が高度化し車齢が長くなるので、鈑金工場に入庫した中破やセンサー部分を破損した車両は、すべてスキャンツールで診断していかなければならないと思う。事故後の点検・車検は必要だと思う。
 鹿児島では、車体協でスキャンツールの勉強会を12月4日に開催することになりました。
 そうするとこで、業界全体の底上げになればと思っています。