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選ばれるタクシーを目指して、クラウド配車に迫る―kmグループ (2/3)
●誰でも使える操作性
 最初にプロトタイプを作り、試行錯誤しました。高齢な乗務員も多いため、誰でも使えることを前提に、ソースを少なくすることを心掛けました。そしてまず、カーナビ(の操作)からスタートしました。 
 また、乗務員側に対しても、将来的には楽しみな機能が入っています。例えば、乗務員の担当地域は決まっていおり、顧客を乗せていった後、また自分の担当地域に戻ってきます。過去3か月の実車データがあると、どの曜日のどの時間帯にどこへ行けば顧客がいるかを把握でき、担当地域に戻らなくてもよくなります。実車率も向上することでしょう。今後、乗務員からのアイディアも出てくることでしょう。現段階ではまだ、顧客データを活用しきれていませんが、データを集めていく上でどう分析し、顧客満足につなげるか? 今後の課題です。

●乗務員のスキルの補足、名所旧跡やグルメ情報も案内可能
 端末はスマートフォンを使っていますが、(現在は)ナビ機能しか使っていません。今後は、乗務員のスキルの足りない部分を補ったり、将来的には決済関係と連動できる可能性は高いですね。
金決済と連動することで、料金面での割引やその他のサービスを加えることが可能になります。
料金割引は認可制なので難しいですが、(飲食店などとの)連携の可能性は広がってきます。ポイント制も考えられるのではないか?と思います。顧客向けのアプリを夏頃までに導入していきたいですね。
 現在でも(車載機で)名所旧跡、グルメを選ぶことはできます。顧客から「この辺で何かおいしいものはないの?」と聞かれた時に、乗務員に知識がなくても、この機能を使えば探せます。
 使い方は無限大にでてくるとでしょう。集客面でもスマートフォン配車で、タクシーの注文を頂く動きをしています。全国的にネットワークができれば、リリースをしたいと考えています。

●タクシーにネットがつながる可能性
(現行の)タクシー無線を入れて、まだ2年しか経っていませんが、不感地帯があり、東京スカイツリーに基地局を移します。
20 年のタクシー無線の使用契約があり、本体の方は動きが取りにくいんです。スマートフォンのところでは一緒にやって、インターフェイスの方はもう少し値段を安くして頂いて...。部分連合ですね。
 ひとつのアプリに過ぎませんが、タクシーにインターネットがつながったという意識で考えた時、何かできるはずです。
配車のほかに、重要情報や広告を流したりと、アイディアはたくさんあります。ケイエム東京の方では配車以外の有益な使い方もあり、別な機能でやろうかなと思っています。
 例えば、後部座席に置いて、顧客に利用して頂く。今は社内広告をやっていませんが、利用客がタブレットを使って、欲しい情報を選んでもらえるはずです。

●顧客満足度の向上
迎車場所から一番近い車から順番に配車ができ、待ち時間が短縮できます。この点は、無線配車と全くスピードが違います(実際に2秒で配車が完了しました)。結果、電話でお待たせすることが少なくなるのと、迎車までの時間が短くなるので、顧客の満足度も上がると期待しています。