自動車ニュース
日本のカーシェアリングと駐車場運営 (3/3)
EVの普及にも対応
実は当社では、1998年から駐車場に充電器を置き続けている。当時はメーカーごとにソケットが違い、全てのメーカーに対応できる充電器がなかった。そのため、自社で充電器を開発して東京、大阪で合わせて10か所に置いたことから始まり、今は114か所に置いている。
 タマゴとニワトリの話になってしまうが、充電場所が少ないから電気自動車が普及しないのか、電気自動車が少ない充電場所が少ないのか。我々としては半年で、全国の全駐車場に(充電設備を)整備できる準備ができている。今後のEV普及に対し、十分な備えができていると言える。


今後の駐車場サービス
最後に、駐車場運営がこれからどのような方向に進むかだが、圧倒的に供給不足であることが運営会社にとっては一番の課題だ。まずは1か所でも、1台でも多く止められる駐車場を作ることに尽きる。そして、すべてネットワーク化させ、新しい周辺ビジネスや交通環境改善に貢献できるサービスを乗せて展開していくことになる。そうすることで、車での移動がしやすくなり、人の流れが多くなって、街や商店街の活性化、駐車場の利用者に対して様々なPRをすることで商店街の活性化も可能になる。駐車場をネットワーク化させ、交通インフラの拠点と捉え、新サービスを提供していくことが運営会社に求められるものだ。
 さらに、国内における車の保有台数の減少に歯止めかけ、車を買わない、買いたくない若い人に車に接する機会を設ける意味でカーシェアリングを普及させていく。若い頃から車に接する機会さえ作れれば、将来的に(車の)保有につながるのではないかという思いがある。