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EVPOSSAとは?普通充電の規格の行くへ (1/2)
 日産自動車や三菱自動車が中心となり世界で設置が進むチャデモ(CHAdeMO)規格。対して、昨年12月に共同で発表したコンボ規格で巻き返しを図る欧米自動車メーカー。EVの市場を巡り、急速充電器の規格でも、大手自動車メーカーのせめぎ合いが続く。
 そんな中、そんな中、日本国内で普通充電器の規格に新たな動きがあった。パナソニックなどの家電メーカーと自動車メーカーが連携して“EVPOSSA”(一般財団法人 電動車両用電力供給システム評議会:Electric Vehicle Power Supply System Association)を設立した。言わば、急速充電器の規格認定と普及を進めるチャデモ協議会の普通充電器版だ。 また、JAR(I 一般財団法人 日本自動車研究所)が普通充電器の認定を4月より開始すると発表し、その説明会を4月26日に行った。EVPOSSAは、より安全で互換性の高い基準の普及を目指しており、スマートグリットにおける1要素である”V2H”(Vehicle to Home:EVから家庭への給電)に関わる課題や新技術も検討する。

EVPOSSAとは?
 EVPOSSAは、JARIの認定制度の発表記者会見の前日、4月25日に設立された。”POSSA”はスペイン語で「〜ができる」の意味を持ち、パナソニックが事務局。家電メーカーと自動車メーカーをつなぐ存在で、業界を横断した議論を促し、普通充電に関する諸問題を検討するのが狙い。普通充電器の利用促進や事故情報の収集、その他の課題に対する解決策などを検討して行く予定だ。また今後、V2Hへの需要が拡大して行けば、将来的には、“住宅メーカーにまで影響を及ぼす存在”となる可能性も高いだろう。EVやPHVを蓄電池としての活用する動きも加速してきており、電力マネジメントにおいて充電器は、家庭とEVをつなぐ重要な存在だ。そんな中、EVPOSSAには、調整役としての役割が期待される。
 また、急速充電器のチャデモ協議会とも関係を密にしており、5月22日に行われた同協議会の総会後には、渋江代表理事が挨拶を行っている。今後は連携を取りながら、充電インフラの側面からEVの普及を目指して行く。