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新基準対応タクシーメーターを開発  矢崎エナジー

 矢崎エナジーシステム(東京都港区)は1月10日、旧基準タクシーメーターの検査終了(2014年3月)を目前に控え、新基準に未対応のタクシー事業者向けにプリンタ一体型タクシーメーター「アロフレンド26P」を開発し、1月21日から発売を開始すると発表した。
 2002年3月に施行された定計量法特定計量器検定検査規則(新基準)により、あと1年ほどで現在使用しているタクシーメーターでは営業できなくなる車両が全国に5万台あると言われる。このうち、14年3月までに使用期限を迎えるものは、新基準対応タクシーメーターに交換を検討する必要がある。しかし、新基準では運賃制を印字するプリンタが義務化。プリンタを未導入の事業者にとっては、新基準移行の足かせになっているのが実情。
 こうした新基準メーターへの移行が済んでいない顧客ニーズをとらえ、「アロフレンド26P」は「視認性」「操作性」「時計制度」の向上を柱に、基本的な搭載機能を見直し、営業システムやクレジット決済システムへの拡張も考慮した。
 プリンタを一体化した、1台で新基準を満たす「オール・イン・ワン」型タクシーメーターで、EV・HV化が進むタクシー車両にも取り付けやすいよう、省スペースな背面フラット構造を採用。さらに、業界初となる2つの機能を搭載した。
 まずは、時計の自動補正機能。GPSを標準搭載し、タクシーメーターの時計を自動補正。これまで、自動割増時のクレームを避けるため、常に時計精度を気にしながら運行していた乗務員の負担を軽減できる。
 次に、管理サポート機能を追加し、コンプライアンスに関わる勤務時間、走行距離、休憩時間を表示できる工夫。地域および会社ごとに規定された時間や距離を超過する前に、管理者に代わって乗務員に警告する機能を備えた。業務終了時、「勤務情報」として勤務時間、勤務距離、休憩時間、休憩履歴の4項目を印字できる。
 また、専用カードと別売のCFカードと解析処理システムを追加することにより、営業時系列システムへの拡張も可能。拡張BOXも加えれば、今後さらなる普及が見込まれる電子マネー決済にも対応できる。
 本体価格は7万3500円(税込み)で、初年度販売目標は3万台を見込む。