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DHL、仏リヨンで水素燃料電池搭載車の運用開始
シンビオFCellは3月9日、DHLと提携し、仏リヨンで水素燃料電池搭載ゼロエミッション配送車の運用を開始したと発表しました。

DHLは欧州水素ロードマップの策定を狙ったHyWayプロジェクトの一環として、シンビオFCellの水素燃料電池レンジエクステンダーを搭載したルノー・カングーZEを採用、3日から18か月間にわたってリヨン中心地で配送に利用します。

電池と水素を併用することで、バッテリーによる走行距離が120キロから300キロ以上に延びるため、DHLエクスプレスは二酸化炭素排出や騒音汚染を引き起こすことなく、リヨンで配送業務を行うことができます。

ルノー・カングーZE車は、バッテリーの容量と稼働時間を倍増する5キロワットの水素燃料電池レンジエクステンダーを装備しており、最大容量1.7キロの水素を完全装てんすると、典型的な電気自動車モデルの3倍となる300キロを自力走行できます。燃料装てんは3日から4日ごとで済み、プロジェクト向けにリヨンとグルノーブルに建設した2か所の水素ステーションのいずれかを使用するとのことです。

車両は今後、週当たり400キロを走行し、大気中に放出される二酸化炭素73キロ相当を低減させます。1年当たりの二酸化炭素の総低減量は3.8トン近くになるとのことです。