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ジャガーランドローバー、クルマをスマホで操縦可能に
ジャガーランドローバー社は6月16日、スマートフォンで自動車を遠隔操作する技術を発表しました。将来の自動運転技術の発展に貢献することが期待されます。

今回同社が発表した技術では、車外に居るドライバーがスマートフォンでクルマを操作することができます。今回のスマホアプリでは、ステアリング、ブレーキ、アクセル、シフトレバーを操作することができます。ドライバーはこの技術により、最高速度4マイルでクルマと並んで歩くことができます。さらに、険しいオフロードのような、クルマを操作するのが難しい状況でも安全に操作できるようになるとしています。

駐車場で、クルマを止めている間隔が狭くてドアを開けることができないことがあります。そんな場合でも、スマートフォンで車外からクルマを動かすことにより、乗り降りできます。

このシステムはドライバーがクルマの半径10メートル以内にいる時で、かつクルマに接近しすぎていないときに作動します。

クルマが障害物を横切るとき、駐車場から出るとき、ドライバーが簡単な操作を施すことでこのような局面を切り抜けることが可能になるでしょう。

他にもドライバーに代わってハンドル操作を行い、クルマを180度方向転換させるシステムも発表しました。交通量の多い交差点や駐車場でのスリーポイント・ターンが簡単になります。

このシステムではセンサーを使うことにより、空いているスペースと歩行者、他のクルマ、その他の障害物を判別します。

ジャガーランドローバー社技術研究部のWolfgang Epple博士は次のように語ります。「厄介な駐車操作をこなすのはどんなドライバーにとっても鬱陶しいことでしょう。自動で方向転換するリモートコントロール・カーを開発したことで、我々がどのようにドライブの退屈で面倒な部分をなくし、交通安全に寄与していくのかをお示しします。我々はただ自動運転車を開発するためにこのような技術研究を行っているのでは決してありません。今回の技術を用いることで、実際の運転はより安全で楽しくなることでしょう。自動運転へとつながる同様のセンサーとシステムにより正しい判断がなされ、ドライバーの役に立つとともに事故予防の経験を増やします。自動運転技術のために運転する楽しさが奪われてしまうということは決してありません。」

Epple博士は続けます。「弊社のクルマはあらゆる地形、あらゆる気候の中で使われています。よって、ジャガーとランドローバーの自動運転車は、市街地の道路と同じように、荒々しい轍や未舗装路でも使えなければなりません。我々はお客様が豪雨で、雪で、まぶしい砂漠の日光の下でご愛用頂いているのを承知しています。車線や信号機のような外部からの干渉・入力がないという条件で、いかなる環境でもクルマを操作できるように新センサーの調整に取り組んでいます。研究チームのエンジニアではこの到達段階にあるクルマをSolo Carとあだ名を付けています。」