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経産省、「金属素材競争力強化プラン」をとりまとめる
経済産業省は6月23日、鉄鋼・非鉄産業を併せた金属素材産業の競争力強化について、初めて一つの研究会で取り上げ、目指すべき方向性を「金属素材競争力強化プラン」として提示しました。

経済産業省によると、金属素材産業は日本に外貨をもたらす基幹輸出産業であり、地域の経済、雇用創出を支える存在であるとしています。また、世界的に需要の拡大が見込まれる自動車、航空機、エネルギー、医療機器等の分野に競争力のある部素材を提供しているとしています。

他方で、日本の金属素材産業は、(ア)ユーザーニーズの高度化と多様化、(イ)海外競合者のキャッチアップ、(ウ)エネルギーコスト上昇などの事業の制約要因、(エ)デジタル化への対応という共通課題を抱えているそうです。

そこで経産省では三つの戦略を立案し、実行します。

(1)技術開発戦略

素材の高度化とマルチマテリアル化を実現するための材料設計技術、製造技術、分析・評価技術を官民で開発します。また、それらを支える融合人材の育成と、トラブルの予防保全等の周辺の基盤域の整備も官民で進めます。

(2)国内製造基盤強化戦略

我が国の金属素材企業が、国内で生産活動を継続し、国際競争に打ち勝つための共通基盤を強化します。

(3)グローバル戦略

我が国の金属素材企業が、技術力の強みを遺憾なく発揮し、拡大する海外の需要を取り込む環境を整備します。