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富士通、超大規模データ対応の生産準備「VPS」を新発売
富士通は、組立製造業向けに、デジタルプロセスが開発した、製品の組立プロセスの検討を3次元モデルで支援するデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS(ブイピーエス:Virtual Product Simulator)」(以下、VPS)の新シリーズを6月23日より販売開始します。

今回新たに、鉄道車両、自動車、航空機など、10万部品を超えるような超大規模な3次元データにおいて、組立時に部品が干渉しないかなどのフルアセンブリモデル(注1)での設計検討(製品成立性)を可能とする「VPS VridgeR(ブリッジャー)」と、生産ラインのシミュレーションを可能とする「VPS GP4(ジーピーフォー:Global Protocol for Manufacturing)」を「VPS」のラインナップに加えました。また、このほか既存のVPSのほか製品もあわせて、性能向上と操作性向上を行い、処理時間を大幅に削減しているとこのことです。

富士通とデジタルプロセスは、「VPS」をデジタル生産準備ソリューションのグローバルブランド製品と位置付け、国内外での販売を強化するとしています。

この製品は、6月24日(水曜日)から26日(金曜日)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で行われる「第26回 設計・製造ソリューション展」に出展します。

「VPS」は、実機の代わりに、CADで作成した製品の3次元データを活用し、組立生産準備における製品レビューから製造指示にいたる業務プロセスを一貫支援するパッケージソフトウェアです。富士通によると「近年では、鉄道車両全体(編成全体)や航空機全体といった超大規模な製品においても、設計検討をはじめ、製造ラインのレイアウトや工程のシミュレーションまでを一貫して3次元データ上で行うことが求められています。」とのことです。

今回、同社はそのようなニーズに対応するため、デジタルプロセスで販売してきた超大規模フルアセンブリモデルでの設計検討を可能とする「Dipro(ディプロ) VridgeR」(注2)と、今回大規模3次元データを扱うために描画性能を強化した、生産ラインのレイアウトおよび工程検討を可能とする「FUJITSU Manufacturing Industry Solution GP4」を、「VPS VridgeR」「VPS GP4」として「VPS」のラインナップに加え、既存の「VPS」シリーズの製品との連携性を高めました。これにより同社は、大規模な3次元データにおいても、設計検討から生産準備業務までを一貫して支援するとしています。