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ダッソー・システムズ、航空産業向けオペレートを発表
ダッソー・システムズは航空産業向けオペレートを発表しました。

航空機の技術革新と共に、今後10年間に数多くの機体が現役を退くことにより、グローバルな航空機の製造サイクルは今、大きな盛り上がりを見せています。航空機メーカーおよび大手サプライヤー各社は、生産拡大に向けて、機体設計・製造プログラムのパフォーマンスの向上や、製造オペレーションの強化を図っています。

「ビルド・トゥー・オペレート」は、ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォーム上で提供される、航空宇宙・防衛産業向けインダストリー・ソリューション・エクスペリエンスです。航空機メーカーおよび大手サプライヤー企業向けの本ソリューションは、反復可能なプロセスや生産手順、さらにはサプライチェーン全体にわたるマテリアル・フローまで、製造オペレーションの全フェーズをグローバルなレベルでモニタ、管理、検証できる機能を提供します。

ダッソー・システムズの航空宇宙・防衛産業担当、バイス・プレジデントであるミシェル・テリエは次のように述べています。「工場、ライン、ステーション、セル、そして個人、といったあらゆるレベルでのカイゼンを継続していく上で、生産性のリアルタイムな可視化は不可欠な機能です。『ビルド・トゥー・オペレート』は、こうした機能を既存の生産ラインに適用し、新設ラインの生産量の増加にも迅速に対応し、生産レートを最適化します。 (本ソリューションの活用によって) 『未来の工場』化を進める航空機メーカーにおいては、今後、最大25%のエラー削減、同じく最大20 %のムダの削減、そして最大15%の初期品質向上といった数々のメリットを見込むことができます」

「ビルド・トゥー・オペレート」 の具体的な機能は以下の通りです:

1. 製造オペレーション全体をクローズドループによって可視化、リスク評価や緩和措置を実施

2. 自動化されたラインのパフォーマンスや不具合に関する情報を、バーチャルな環境下で試行・解析などを含む、リーン生産方式のグローバル展開を実現、その結果得られる改善策を、世界各地の拠点に展開可能

3. 倉庫、生産および品質に関するKPI (重要業績評価指標) や分析データへのアクセスをリアルタイムに確保 -- 製造現場のデータを監視し、品質リスクをリアルタイムに検出、廃棄やリワークを先回りして防止するとともに、複合材 (コンポジット) の採用やアディティブ・マニュファクチャリングの導入に伴う生産課題をあらかじめ特定

ー サプライヤーのデータをリアルタイムに追跡することで、品質問題を迅速に封じ込め、マテリアル・フローをコントロールすることで、不具合のあるコンポーネントを組み込むリスクや、不完全な状態で納入を行うリスクを最小限に抑制

エアバス・ヘリコプターズ社のプロダクション・フロー・マネジメント担当、バイス・プレジデントであるJean-Luc Sturlèse氏は次のように述べています。「当社では今後のヘリコプター・プログラムの製造実行管理を強化するために、ダッソー・システムズのインダストリー・ソリューション・エクスペリエンス『ビルド・トゥー・オペレート』を採用しました。 (このソリューションによって) エンジニアリングと変更管理プロセスとをしっかりと統合し、あわせてジャスト・イン・タイムやペーパーレス製造といったリーン方式を導入することで、当社はプログラム・コストを抑えながら、品質を向上し、生産を加速することを目指しています」