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ゼンリンの統計事業にビッグローブが参画
ゼンリンは9月3日、同社の統計事業にビッグローブが参画すると発表しました。ゼンリンデータコムが展開する「混雑統計®」のIoT(Internet of Things)サービスに、ネットワークパートナーとしてビッグローブが参画します。

第一弾として、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下「NICT」、理事長: 坂内 正夫)、ソーシャル・ビッグデータ利活用・基盤技術の委託研究に採択された「はたらく車プロジェクト〜公用車等の徹底活用によるビッグデータ利活用モデルの構築〜」(以下、「はたらく車プロジェクト」)に於いて連携を開始しました。

自治体の公用車、バス等の公共交通の車両、事業者の業務用車両などに、位置情報等をリアルタイムに取得するセンサーを設置。取得したソーシャル・ビッグデータを積極的に利活用するための技術・サービスを開発。道路などインフラの維持管理の効率化や自治体業務の高度化、市民サービスの向上、都市計画・交通計画などの高度化を図るなど、「ソーシャル・ビッグデータ」を効率的な都市経営の実現や地域課題の解決に活用するプロジェクトです。

公用車等からリアルタイムで取得されたデータを解析する事で、道路の路面性状(凸凹)を観測。定期的に路面の損傷状況を把握する事で、より効率的な道路管理や修繕計画の高度化が期待されています。その他、車両の走行ルート等と自治体保有データとの掛け合わせによる都市計画の高度化など、公用車ビッグデータ活用による 「効率的な都市経営の実現」するデータ利活用モデルの構築と、その社会実証を行います。

2014 年より、兵庫県加古川市を始めとした複数のフィールドで研究活動を行ってきましたが、今秋より加古川市の400 台弱、ほぼ全ての公用車にセンサーを設置し、公用車のIoT 化を図ります。また、今後、加古川市以外にもフィールドを拡大し、公用車500 台規模での実証活動を進めて行く予定です。本プロジェクトでは、各種センサーにビッグローブ が提供するデータSIM を利用するほか、小型専用端末も設置するなど、ビッグローブ が有するIoT 端末との連携も行います。

ビッグローブはMVNO事業者として、「はたらく車プロジェクト」にモバイル通信サービス「ビッグローブ LTE・3G」を提供し、500台の公用車向けセンサーで取得したデータをリアルタイムで「混雑統計®」Iotプラットフォームに送信します。また、「IoT端末」としては、AndroidTMを搭載した小型端末「BL-01」を提供し、センサーにより道路の舗装状況や位置情報データ取得を行います。小型IoT端末「BL-01」は、9月下旬より企業向けに開発・検証用として限定販売を開始します。

ゼンリンデータコムとビッグローブは、今後も、「はたらく車プロジェクト」のプラットフォームを、他の自治体や民間企業の業務用車両に広げていくとしています。