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「労務講座」を開催 マイナンバー制度等について解説
兵庫タクシー協会(吉川紀興会長)は2月12日、生田神社会館で労務講座を開いた。

講師の前畑一也・特定社会保険労務士は「『マイナンバー制度』と『ストレスチェック制度』の運用について」について講演した。

前畑氏はまず、マイナンバー制度について解説。その目的は番号による一元管理で、官公庁・地方自治体が住民の所得状況を把握しやすくなる。これにより、情報の照合、転記、入力に行政が要する時間・労力の大幅削減に貢献する。また個人の所得状況が把握されるため、公平・公正な社会の実現に期待が高まる。

続いて、個人情報と特定個人番号の区分けついて触れた。個人情報とは、生存する個人の情報のうち、氏名や生年月日など特定の個人が識別できるもののことである。一方で、特定個人情報とは、個人番号をその内容に含む個人情報をいう(番号法2条8項参照)。個人情報保護法と違って、番号法では直罰規定(違法行為があった場合に、行政指導や行政命令を出して自主的な改善を促すといった過程を経ることなく、即時に罰則を適用することを定めた規定)があるので、事業者は個人番号を厳重に扱わないといけない。

前畑氏は番号の安全管理措置として、1.組織的安全管理措置(番号取扱者の選任、システムログの記録) 2.人的安全管理措置(秘密保持契約の締結、法で認められた以外の目的で収集・保管が出来ないことの周知) 3.物理的安全管理措置(入退室の管理、施錠による管理、焼却処分) 4.技術的安全管理措置(アクセス制御)―を挙げた。

この他に、マイナンバーの収集が困難な場合について説明した。前畑氏の説明によると「管理者は、従業員に提供を求めた経過等を記録、保存するなどし、単なる義務違反ではないことを従業員に伝える必要がある」とのこと。
ストレスチェック制度についての解説では、特にその結果を用いた処遇について解説。「就業上の措置を決定する場合、労働者に対する不利益な取り扱いに繋がらない様に配慮しなければならない」ことを強調した。