自動車ニュース
若林近運局町、兵庫関係団体と懇親会開く
若林陽介・近畿運輸局長と兵庫県の自動車関係団体長との懇談会が9月29日、兵庫県自動車会館で開かれた。

若林局長は冒頭「生まれは神戸。自動車交通局などを経て、念願かなって近畿運輸局にきた。地域経済や住民の生活を支えているのはお集まりの皆さま。利用者良し、事業者良し、労働者良しの三方良しが基本だと考える。本日は忌憚のないご意見をうかがいたい」と挨拶。

続いて、各関係団体長が現況の報告と要望を述べた。長尾真(兵庫県バス協会会長)は「乗合バスは交通政策基本法などさまざまな法律が整備された。バスのチャンスをいただき大変ありがたく思う。各自治体と共に地域の公共交通の協議を進めている。9月からバス旅ひょうごが始まった。既存のバス路線を使用して丹波、但馬、播磨への観光ルートのフリー乗車券を販売している。来年度も引き続き拡大し、地域再生、交流人口の増加に寄与したい。ライドシェアが大きな問題となっている。慎重なご判断をお願いしたい。乗務員の心疾患などは各事業者が対応している。早期に助成措置等をお願いしたい」と要望を述べた。

吉川紀興(兵庫県タクシー協会会長)は「稼働率70%と非常に苦しんでいる中、少子高齢化が進んだこともあり、乗務員不足である。そのような状況で、ライドシェアなど『安ければいい』というものが出てきて非常に厳しい。要望として、1. 公定幅運賃の見直し、2. 消費税率上昇を踏まえた軽減税率の導入とメーター改造費の助成、3. 過疎地での運転代行など有償輸送への対策、4. 安全安心を確保するためライドシェアへの対応の4点をお願いしたい」とライドシェア対策などを求めた。

若林局長はこれに応えて「交通網をつくる上で、地元の住民の方がどこに住みどう動くか分かっている地元の事業者の間に立って、話を勧めていきたい。またライドシェアについての問題は安全安心なのかどうか。特区の話もあるのできちんと議論していきたい」と述べた。