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兵タク共済、創立30周年記念式典祝賀会
兵庫県タクシー交通共済協同組合(青田嘉之理事長)は11月1日、神戸メリケンパークオリエンタルホテルで、来賓に近畿運輸局の若林陽介局長、大辻統・自動車交通部長、井戸敏三・兵庫県知事をはじめ、関係機関・タクシー共済協組代表者ら多数の来賓を迎え、盛大に創立30周年記念式典祝賀会を開催した。

式典は中谷中・副理事長の開式の辞で始まり、青田理事長は「当共済組合は、昭和61年4月今は亡き父、青田勇が初代理事としてタクシー会社58社、2千634両の契約台数で開始、本年4月創立30周年を迎えることとなりました。この礎を築き得たことは、先輩諸氏のご尽力、関係各位のご指導、ご支援と心より感謝申し上げます。節目に当たり、これまでの主な施策を申し上げると、共済掛金の割引、割増制度の導入、対物共済の導入、そして安全機器としてのドライブレコーダー導入です。対人賠償額は、平成25年から1事故20億円に引き上げ実質無制限の補償をしている。一方資産は約11億円、積立金3億8千500万円と安定経営を続けています」と述べ、更なる飛躍を誓って式辞とした。

続いて若林局長から組合に感謝状の贈呈、青田理事長から大久保昌彦(キクヤ交通)、玉田研治(富士交通)両氏に永年功労役員感謝状、また和光タクシーら25社に永年功労表彰を贈った。

祝辞で若林局長は「貴組合は共済事業の補償はもとより、乗務員の適正診断の助成やドライブレコーダーの設置費用の助成にも積極的に取り組み、組合第一の姿勢は共済不可欠と組合員に評価され、その尽力に深く敬意を表します。さて事業用自動車の事故は後をたたず、安全への取り組みについて利用者からの視線は年々厳しいものとなり、日々の安全運行、車両管理の徹底が厳しく求められています。私どもも安全確保、交通事故防止の観点から、事業者の運行管理の高度化に対する機器導入や先進安全車の取り組みを支援しております。他方で個々に事故防止や安全対策への取り組みには限りがあり、組合の果たす役割は重いと考えます。30年の実績を踏まえ、今後も必要とする事業を展開され、タクシー事業の健全な発展を期待します」と述べた。

その他、吉川紀興・兵庫県タクシー協会会長、川村泰利・全国ハイタク共済交通協議会会長の祝辞(代読)があり式典は終了した。

祝賀会は、公務の帰途出席の井戸敏三・兵庫県知事の祝辞で開始、知事は「創立30年を心からお喜び申し上げます。タクシーはどこかのように当局の指導を無視して自分だけということがまかり通る大変厳しい業界だけに、いざというときの安全装置をどう作るかとかねがね拝察していたが、その安全装置を自主的に共済組合を設立して作られたことに心強く思います。また補償の上限も20億円で、大事故は会社の存続にも関わり、心強い。共済加入のワッペンを車両に貼付すれば、利用者も安心すると思う」と述べ、また初乗り短縮にもふれて「高齢者にとっては500mでも乗りたいので、利用者の開発にもつながると思う。いろいろな工夫があって良いのでは。30年は自立の年です。団結と安全確保とさらなる発展を祈念します」として「たくさんの クルーかかえる しごとゆえ 協同してこそ 安心つくる」の一首を贈った。

祝宴は枝松七郎・兵庫県タクシー事業協組理事長の「貴共済協組が続けば、われわれ事業者も存続する。40年、50年、100年と続くことを記念して」と乾杯発声して開宴、なごやかな歓談が続いた。